京都で繰り広げられている楽町楽屋のイベント企画のひとつ、「河井寛次郎の器でお茶をいただきながら、お孫さん鷺珠江さんの話を伺う会」に参加させていただきました。
場所はぎおん十二段屋。
ここは大好きな河井寛次郎・浜田庄司・棟方志功とも友好のあったお家なので、見るものすべてが芸術の宝庫!こんな間近に見ることができて心が躍りました。どの作品も生命力に富み、そして品性のある作品ばかりでした。なんでこんなにあったかいんやろ棟方志功さんは片方の目がほとんど見えなかったそうな・・それでこのパワーここはなんとトイレ!ありえへん!灯りも・・・ええな。ふたもんが 特に味わい深いです。外国のものらしいです。鷺さんのお話も大変興味深かったです。
寛次郎さんは人間的にも素晴らしい方やったようです。祖父である寛次郎さんをあんなふうに誇らしげに尊敬してはる様子はお聞きしていて、とても気持ちのよいものでした。
素晴らしい陶工であったにもかかわらず、あるときからご自分の器に銘を入れるのをやめはりました。そして年を経るほどに簡素で奔放な物造りをされ、その創作意欲は生涯枯れることはなかったのでした。物を生み出す仕事をされながら、そして物を作る喜びを感じながらも決して執着することはなく、究極は無という想いをもってはりました。文化勲章も人間国宝も辞退・・・陶芸だけではなく木彫も設計もそして詩にも・・・河井さんの才能はあますところなく発揮されました。
寛次郎さんの名詩など。
一人光る。みな光る。何も彼も光る。
喜者皆美―喜ぶ者は皆美しい
眼聴耳視―眼で聴く耳で視る
手考足思―手で考え足で思う
前から好きやった河井さんですが、鷺さんの話を聞いて
ますます河井さんの作った作品と人となりに惹かれたのでありました。続く・・・・