酒屋日記 

小川酒店@滋賀浜大津、京阪電車沿いの酒屋のつぶやき

不老泉 呑みきりの前の呑みきり

不老泉 呑みきりの吞みきりが辻一さんにてありました。

小川酒店の看板商品 不老泉の山廃もんが 軒並み品切れというえらいことになっていまして、また 今年の新酒が思いのほか味が乗っていたので 7月21日22日の呑みきりを前に どんなふうに新酒から熟成してきたかを呑む会。

ずらりと並んだお酒は亀の尾 山田錦 渡船 山天うすにごり 赤ラベルの無濾過生(いわゆる よしのぼり) 玉栄の木桶純米大吟醸 酒母四段とすべて山廃の新酒。一つだけ火入の雄町は21BYなり。

績さんから聞いてはいましたけど ほんまにそうでした。新酒のころより味がやせてはるのです~

天満宮でフィーバーした 雄町も5月4日のあの時よりやせてはる。

そして 並んだどれもがまだ出し時ではなかったのであります。

績さん曰く この時期大概いったんやせまして、そのあと秋口にむけてぐぐぐぐっ~と味わいが膨らんで来るのやそうです。

確かにどのお酒も けっして美味しくないわけではなく 不老泉の山廃ということがわからなければ 普通に美味しいと思うかもしれへんのやけど あの…完璧に味のりした 独特の味わいを知ってしまうと今出すのはもったいないと思てしまうのです。 

しかも しっかりした酸があるので どれもが美味しくなるで~~~と期待を感じさせるものばっかりでした。

他のお蔵のお酒は 今もう飲み頃をむかえているきもと山廃もおおいのに これはこの蔵の宿命なんやろな。でもやからこそ 不老泉なんやろな。

おもしろかったんが 酒母四段。味が時間と共にどんどんどんどん変化して行きましたしたし、うすにごりなんぞはあんまり変化はしませんでした。

特に気に入ったのは亀の尾でした。味のバランスがすばらしい~けどけど 只者ではない辻さんがこっそり出してきはった 19BYの亀さん。これを飲むと ああやっぱり素晴らしい!

ほんで 面白かったのは 不老泉のお酒は お酒ありきで お料理に合わせるタイプではないことが多いのですが 今回の発展途上の不老泉は むちゃ料理に合うたんです(特に 渡船は抜群)。そして 先ほどの19BYの 不老泉は これぞ不老泉と主張しはりまして 料理に合わせるのではなく勝負!!!酒やったのであります。同じく 山廃の苦手なOはんは 発展途上ならOK19BYの亀さんはアウトでした。おもろいおもろい・・・