酒屋日記 

小川酒店@滋賀浜大津、京阪電車沿いの酒屋のつぶやき

雨垂れ石を穿つの九里さんご来店

昨日 雨垂れ石を穿つのラベルをデザインしはった九里(くのり)さんがご来店になりました。

そして ラベルについての熱い想いを伺うことが出来ました。

「雨垂れ石を穿つ」の名前は、感嘆符「!」を日本語で「雨垂(あまだ)れ」と読むことにちなんでいます。このお酒には、台風に被害を受けたにもかかわらず 奇跡的に「吟吹雪」が収穫できたことへの感動・感激「!」、十水仕込により生み出された鮮烈な美味しさへの驚き「!」、幅広い料理との相性、飲み方の多様性など、古の手法にも関わらず極めて現代的な味わいを生み出すことの驚き「!」など沢山の「!」が詰まっています。

・・・というのは存じていましたが、より深くその想いを知ることが出来ました。

この美しい緑の色は 里山の棚田風景・・桃源郷をイメージしてはるのやそうです。

そして、この柄は 萩乃露の立派な風格ある建物の格子やと誰かに聞いたような気がしてたんやけど これは勘違いでして、これも全て感嘆符!やったのです。

そして ところどころにちりばめられた黒は 雨音のリズム。また 美しい緑と グラデーションになっているやや薄目の緑により奥行きを感じさせるための黒でもあるのです。

九里さんは クレメンテイアの田淵さんとお友達で 田淵さんは萩乃露の福井さんとも懇意にされていて、そのご縁でこのラベルが生まれることになりました。

福井さんからは 九里さんの話もよく聞いていましたし 雨垂れ石を穿つの酒粕を食べた木下牧場の牛を使ったデイナーの際にも その器をデザインしはるなんて興味深いことも聞いてたんやけど さらにソムリエでもあられるそうで、九里さんというひとは一体いくつの引き出しをもってはるのやろうと感心するばかりなり。デイレクターさんなんや。

今小川酒店で大人気のヒトミワイナリーさんのある永源寺のお生まれで 岩谷さんとも親しいらしく。こんな繋がりにこれまたびっくり!

このお酒はブルゴーニュのグラスに注いで飲むと より味わいが膨らんで美味しいそうです。又 卵焼きにも合うそうです!お肉なら 淡白な味わいよりも 醤油やコクのあるソースなどのお肉料理・・モツもあうとか。

ラベルを作るに当たり このお酒への深い想いをラベルに表現したいという姿勢は おっとの坂本のイベントでお世話になった 書家秀蓮さんに相通じるものがありました。上っ面ではなく深く感じて触って知ってそして産まれるというところに 深い智慧を感じます。

そして 滋賀の日本酒業界も さまざまなことに取り組んではりますが それが一過性ではなく コンセプトがきちんとしていて 時を経ても色褪せることなく 末永く愛される企画をしていくことが今こそ大事なのではないやろかということも。 

今後も萩乃露さんと 新たなことに挑戦していかはるそうで これは内緒やそうです 今後の九里さん&福井さんの展開も楽しみです。

今小川酒店では 雨垂れ石を穿つの生が並んでいまして 九里さんの作品は生加水になりまして、福のしずくラベルは生原酒になっております。

御蔵にはもうなく、小川酒店でも限定なので よかったらお早めに