今回のパンのご縁をいただいた田端さんから素敵なメッセージが来ました。
なぜ今回、3色パンを作ろうと思ったか?
このパンを作ろうと思ったきっかけに、とある視覚障害者女性の言葉があります。
2年前、盲ろうの人たちとランチを楽しむイベントを企画したときに、視覚障害の女性もご参加。そのイベントで目の見える参加者から、一つ質問が。
「目の見えない人は食事のとき、食べる順番はどうやって決めてますか?」視覚障害のある女性が「諦めています」と。
目が見えていたときは、どれから食べようかなとか、楽しみにしていたけど、
今はそれが出来ないので、とにかく手に触ったものから食べていますと。
この発言が、私の中にとても強く残りました。
今回の農福食のイベントで楽しむ食事を考えるとき、彼女の発言がよみがえりました。
そこで思いついたのが3色パンです。パンの中に具材が入っていれば、目が見える人も中身が何かわかりません。
さらに、2種類だったら片方食べたらもう片方が何かすぐにわかってしまいます。
でも3種類あると、何が出るかなという瞬間が2回もあります。
これなら、目の見えない人も見える人も、一緒にワクワクしながら食事を楽しめると思いました。このことだけで、目の見えない人の食事の課題が解決するわけではありませんが、誰かの発言がこうして誰かに響いて形になることもお伝えしたかったメッセージの一つです。
そんな想いがあったんやな。田端さんもすばらしい。
今回 一押しなのはこういう物語もありますが、とにかく美味しいのです。
全国の障がい者の施設のとっておきのその土地ならではの美味しいもんが 服部幸應さんの監修によって見事に融合し、初めての味わいのパンが生まれたのです。
私は特にらっきょうと鶏と味噌。そしてドライトマトとラクレットの取り合わせにも 感動しました。
これは是非是非是非 食べてみてください。
楽しいご縁をいただけたことに深い感謝です。