酒屋日記 

小川酒店@滋賀浜大津、京阪電車沿いの酒屋のつぶやき

伝説の安むらさん

 うちの近くの三井寺に安むらさんというお店があった。という話は前にも書いてると思うけど、昨日もまたその話になった。Mさんご夫婦が、ほんまに懐かしそうに愛しそうに話してくれはった。この利き酒会でも、わかったお蔵さんは安むらさんのためにこっそり秘蔵のお酒を出してくれはるので、安むらさんの後を付いて回ってたもんや・・・やて。

私は一度もいったことがなかったそのお店・・・ここの大将はほんまに美味しいお酒が好きで、自ら蔵に行ってお酒を選んでそれを自分で新聞紙にくるんで熟成させてはったそうな。特に鈴正宗などは、私の知っている限りでは大阪の有名な居酒屋さんには行っていない知る人ぞ知るのお蔵さん。そこのお酒をとても気にいって、日野の蔵まで買いに行ってはったそうな。そしてこのご夫婦も可愛がってもらえて、毎月1回は必ず楽しみに行ってはったんやて。なんか安むらさんの話をあまりにも・・・・まるで伝説のようによく聞くので、私にとってはとても不思議な夢のような感じがする。よくテレビで回想風景があるけどそんなセピア色の風景が浮かびそうや。その大将は病気で突然亡くなられたそうやけど、常連さんの心にはちゃんと生き続けてるみたいや。Yさんというやっぱりお酒をこよなく愛してはるおもろい人もやっぱりこのお店のファンやった。そんな素敵なお店がほん近くにあったんやなあ。行ってみたかったなあ。

なんかええ話や。天国であえるかな・・・どっちが先に行くかわからへんけど、天国でいろんな人と会えたらまた楽しいやろうな・・・そんな歌もあったなあ・・・天国ではパンチさんギター弾いてはるやろうなあ・・・