酒屋日記 

小川酒店@滋賀浜大津、京阪電車沿いの酒屋のつぶやき

萩の露 山廃特別純米 2002年 序(ことはじめ)



このお酒は福井専務さんの熱い深い思いがこもっています。

以下が専務さんの談です。

20002年に自分の想いで初めて復活した山廃仕込みは、揺れ動きながらの5年間でした。
実はこの年から仕込み計画を私がするようになったのです。
こうやって商品化に踏み切ったのは格好を付けずに、今までの心の迷いを素直にお見せしても良いのではと言う気持ちになれたからなんですね。

この山廃も別ブランドで出してはどうかという案もあったそうですが
萩の露ってなに?ということを日々自問自答していく中で
萩の露から逃げない・・もっと萩の露を突き詰めて行く・・・
という想いから、萩の露で蔵出しをしました。
このことは1年遅れて生まれた、里山におしえてもらったような気がします・・・

まだまだ山廃の方向性は模索中ですが、とても興味深い世界です。
これからもこの取り組みは続けていきたいと思っています。

山廃という手法をいかに萩の露らしく昇華させていくのか・・・これが課題です。


そして試飲用にいただいたお酒は、実は不老泉を知っている私たちにはタイプが全く違うので、とても難しい味でした。でも、専務さんの想いを感じながら、秋の夜長に燗をつけると、膨らみがでてきてなんか萩の露らしいやさしいお酒やなあと。で、昨晩 よしっ!これ売らせて頂こう!!って、思ったのであります。今年の吟醸純米にはこの蔵の確固たる実力をひしひしと感じます。上原さんでも浪乃音さんでも富田さんでもない・・・萩の露さんのお酒を造ってくださいね。

売り手ははこういう気持ちにならないと、そのお酒は売れません。
美味しいお酒をとご来店になったお客さんにはやっぱり一押しのお酒しか薦めることはできませんから。なので義理で仕入れたお酒は申し訳ないですがずっと動かずに居座ってはります。ごめんな・・・・

辻一さんも買うって!!いうてくれはりました。

福井さんこれからも頑張ってください小さい酒屋ですが応援しまっせ~