酒屋日記 

小川酒店@滋賀浜大津、京阪電車沿いの酒屋のつぶやき

白雪姫

ルピナスさんの話から友人が白雪姫の絵本を持ってきてくれはりました。懐かしい・・・そして見事な絵!繊細でほんまに美しい絵。でも何十年ぶりに読むと、嫉妬に狂った継母が白雪姫を殺せと命令し、実は猪やのに白雪姫の肺と肝臓やと思い込んで食べるシーンとか、最後の最後、のシーン。「そして、悪いお后は、真っ赤に焼けた上ばきをはかされ、それをはいて踊らされました。お后の足は、ひどく火傷どをしましたが、倒れて死ぬまで、ダンスをやめることは、許されませんでした。」・・・緩やかで心和むはずの絵本の中にはびっくりするくらい過酷なことが時々というか、かなりあります。

お酒もそう。楽しい美味しい笑顔の日本酒ではありますが、いろいろありますなあ。

きれ、味ノリ、あまだれ、上立ち香、含み香、こく、呑み飽きる、呑み飽きしない、感動を呼ぶお酒、感動は呼ばないけどええお酒。じわじわとゆっくりじっくり・・魅力を現すお酒。蔵元さんもおっしゃるように皆大事可愛いお酒・・・やけどなあ、そうなんや、やけどなあ・・・

昨日大雨の中配達がありまして、走っているうちにとても気持ちよくなって、そんな事あんな事をいろいろ考えながら大雨のドライブを楽しみました。シビアな意見を頂く度に自分の舌の未熟さや勉強不足を知らされまする。「あばたもえくぼではあきまへんでえ。」

本日はドイツとイギリスにうちのお酒がお嫁に行きました。気に入ってもらえるやろか。

縦と横・・・・時間と空間の中でお酒にまつわるいろんなことが交錯しています。

人生もしかり。酸いも甘いも いろいろありますなあ~。それをどう受け止めるかどう動くか・・・白雪姫のあんまりにも美しいけど残酷なメリハリの利いた絵本に出会い、お酒を重ね合わせて・・