酒屋日記 

小川酒店@滋賀浜大津、京阪電車沿いの酒屋のつぶやき

邦&洋

楽しみにしていたコンサート邦&洋。

山下洋輔は、登場するなり空気がかわる。
ふ~ん。これがオーラなんやあと思った。
彼の奏でるピアノはまるで自由自在・・・なんか弾いているというよりは何者かに突き動かされているという感じ。そして ある時 なんか私の体がぴくっと震えた。ワインで言うたら、最高のマルゴーを飲んだ瞬間見たいな・・・・日本酒で言うたら山廃純米大吟醸を程よいぬる燗で味わったような・・・そんな最高の贅沢な時間がふとあらわれた。音楽ってやっぱりええな。

山本邦山の尺八もさすが人間国宝・・・なんか音色が艶っぽい。

このコンサートはもう10数回と寄せていただいているけど、何時になく惹かれたのがお琴の音色。ある人に言われた。わからへん邦楽でも、じっくり耳を研ぎ澄まして聞いてみい・・きっと少しずつ少しずつ、解るようになって来るで。
まだまだ解る所まではいかへんけど、なんか尺八もお琴もすくなくとも前回より、ちょっとだけより深く解ることが出来たようなそんな気がする。

ちょっとかわったところでは、邦山の息子さん昌之さんの語り「花さき山」。
人に喜んでもらえる何かをしたらお花がひとつ咲く。自分といのちを引き換えにするくらいの気持ちで何かをしたら山ができる・・・という斉藤隆介作のお話は滝平次郎の絵とあいまって幻想的。

盛りだくさんなこの企画、相当苦心されたんやろうな。
でも私はそれぞれに大満足。

秋のよき時間をありがとうございました。