酒屋日記 

小川酒店@滋賀浜大津、京阪電車沿いの酒屋のつぶやき

初春大歌舞伎 第2弾

歌舞伎通の友人に誘ってもらって、第2回目の歌舞伎鑑賞
初春大歌舞伎・・初めて訪れた大阪松竹歌舞伎座

特に圧巻は沼津。日本三大仇討ちのひとつ、荒木又右衛門の仇討ちに材をとった「伊賀越道中双六」の中でもっとも人気のある段で、東海道の沼津を舞台に、呉服屋十兵衛と年老いた平作、その娘お米の悲しく切ない物語。

我當さんの雲助 平作は大熱演。死にゆくさまも心うたれっぱなし。身なりは貧乏やのにその奥にある品性・悲しさや親子の情愛を見事に演じてはりました。藤十郎さん演ずる十兵衛も若々しく、間の取り方も絶妙・・・・76歳でなんでこないな艶のある演技ができるのやろう秀太郎さんの色気のあるお米・・・それに加えて、力強く懐の深い竹本流浄瑠璃が感動を大きく深く盛り上げます。

前半は喜劇・・そして後半になるにつれて、濃厚な悲劇へ進展・・・・
ぐんぐん惹きこまれていきました。

他の演目 葛の葉・芋掘長者・佐々木道綱もそれぞれに私を魅了しました。昔あった「ワーズワースの庭で」大好きになった坂東三津五郎さんの芋掘籐五郎も笑みがこぼれます。日本の彩り豊かな歌舞伎文化を堪能させていただきました。

江戸時代の道頓堀の芝居小屋の風景に思いをはせつつ・・・・今の大阪の町、グリコやかに道楽のネオンを見ながら・・・・・胸ときめく 一日どした