酒屋日記 

小川酒店@滋賀浜大津、京阪電車沿いの酒屋のつぶやき

そまの天狗について

うちの看板商品 昨年のそまの天狗がとうとう無くなりまして、新酒に移行します。

とってもややこしいのですが、今小川酒店では一升瓶のみ一年もん、4号瓶と3デシ瓶は新酒となります。

さすが気の利く藤井君、お願いしょうと思っていたのに忘れていたら、ちゃんと新酒のサンプルを持ってきてくれはりました。飲み比べるとぜんぜん違います。うすにごりなので一年もんは複雑味もまして辛くも感じます。一方新酒はまるで生まれたての赤ちゃん。渋みもなくやさし~~~い味わい。こっちのほうが好きな人もやはるくらいほわんとした味です。

で、燗をつけてみました。これはもう一年もんの大勝でした。新酒に比べ、一年もんはぐぐぐっと花が開くように隠れていたいろんな味わいがバランスよく現れてもう拍手喝采

こういうように、入れ替わりの時期は大変です。お客さんにあんじょう伝えんとえらいこっちゃです。

藤井君も言うてはりましたが、今年はとにかくお米が溶けなかったようで、どんどんボーメが切れて行きこのままでは辛口そま天になってしまうので、我慢しつつも途中で搾ったとのことです。昨年は反対にめっちゃ溶けすぎたのですが、ほんまに生きもん相手の仕事はたいへんやなあと思います。

それから不老泉では雄町の生、中ぐみ、木桶の生・生原酒・・・あたりが在庫が非常に少なくなっています。そま天のように速醸ではない本式の山廃の場合は少なくとも半年は熟成に必要です。これもえらいこっちゃ!ここのお酒ばかりは代替品というものがありません。ここしかないのです・・・・・・・・えらいこっちゃ!