酒屋日記 

小川酒店@滋賀浜大津、京阪電車沿いの酒屋のつぶやき

器もお酒も育つということ

希さんのHPをみていたら お酒と酒器についてのとても興味深い記事がのっていました。

月刊ビミー 2012年12月号
に「プロフェッショナルの現場から」というタイトルで
陶芸家からみた日本酒と焼き物ということで掲載。

私も器を置きだしたころは 酒器を主に置きたかったんやけど なかなか売れまへん。ので やっぱりお皿や鉢やらのほうが 買いやすいしニーズがあるのやろかと 次第に酒器から日常雑器にシフトしていったのでした。

が、この最近はまたまた 希さんのような作家さんに出会えたりして、酒器が増えつつあります。ちゅうても ほんまのほんまにぼちぼちなのですが

焼き締めの酒器はお酒を吸って変化成長していくのが魅力。お酒と一緒で使っていくうちに熟成して良くなるのがほんまもんやと。同感同感・・・

お酒の酒類や誰と飲むのか?独酌かによっても 飲む器を吟味しはるほどの通で、これは面白い。

ええ器は手の抜けがええ。迷いが無い。口から底のあたりまでが ぴたっと来てそれに合った焼きになっている。

さわり過ぎたらあかん。できるだけ シンプルに。経験値から 捨て去るものを知っていると無駄な動きが無くなる。

希さんは 私が器を置き始めた頃よう行ってました連月窯で轆轤師をしてはったんやて。そこで ひたすら轆轤を挽き続けてはったときに その勘をつかんでいかはったのやと思います。

古谷さんのところでは 轆轤とそして釉薬を徹底的に学ばはったのや。

作ったぐいのみの数は数万個。そんなことを想いながら 希さんの器を眺めると 想いもひとしお。

これも深い世界や。そして 今 器とお酒が小川酒店で、ビードロ釉のように溶け始めてきているのを感じます。

良き御縁に感謝です。