酒屋日記 

小川酒店@滋賀浜大津、京阪電車沿いの酒屋のつぶやき

雅な日

お正月恒例百人一首をしに親戚のお家に。

百人一首もひとつひとつ解釈してみると季節の感慨深いうたやったり、恋焦がれるうたやったり・・・逢坂の関や近江のええとこが仰山出てきたり・・・・この年になってしみじみ奥が深いなあと、新鮮な感動を覚えます。

でここの家の宝もんを見せてもらいましたんや。なんと140年間もお正月に使われ続けてきた菓子椀。(雑煮椀ではなく菓子椀やそうです)

なんちゅう美しい絵やこと!千鳥と波・・・・琵琶湖やろか?味わいのある木箱に入っています。文久○年。弐拾個のうちの壱拾個と書かれてあります。器は箱に入れてしもとかんと、普段愛して使うもんやというのが私の考え方やったんやけど、こうやって一年に一回お正月用にと箱から出して使われてきたからこそ140年も受け継がれて来たんやと思うと、こういう使い方もまた、すばらしい文化の継承やなあと思います。

この家のお隣は、骨董の目利きで全国的に有名になった方のご実家。もともとは貧しい普通のお家やったのに、骨董の類まれな目利きによって有名にならはったんやそうです。そんなお話も聞かせていただきながら、見せてもろたんがそのお家からお正月にともらわはった京都美山荘の御節のお重箱。の字。こんな形初めてみたわ。


ここのおっちゃんは京都の老舗の和菓子やさんの職人。
なのでここかしこに日本の文化が見られます。

でも、また面白いことにカヌーとウクレレがご趣味。
異文化ではありますが、流れる時間も音楽もゆるりゆるりとしているところは共通。
ものすご雅な一日でした。ほんまにええお正月をさせてもらいました。おおきに。