酒屋日記 

小川酒店@滋賀浜大津、京阪電車沿いの酒屋のつぶやき

秀山陶房

日曜日、お酒繋がりの友人と信楽に行ってまいりました。

朝市のお馴染みさん山村さんの秀山陶房  焼き物動物パラダイス  蕎麦屋さん作美  伝統産業会館であったほろ酔い地酒と器展・・と盛りだくさんの旅。お天気もようて桜もきれいでバッチグーでした。

山村さんからは いろんな興味深い話を伺うことができました。焼き物は 惚れ込んで使っていくうちに最初とは別もんになっていくのやそうです。土質や釉薬によって変化しやすいものとそうでないものがありますが・・使い込むうちに艶が出てまた滑らかになって、よりいっそう手に馴染んでその人に合う器になっていくのやそうです。日本酒の世界みたいやな。手にすることの少ない?と思っている壷も好きな人は抱いて寝はるんやて~

山村さんの器は奇をてらったところが微塵もなく、一見地味やのに使ううちにどんどん魅力が出てくる器です。いろいろな釉薬を使いこなしはりますが、黄瀬戸・織部・緑青はそれは美しいし、灰釉も藁灰・松灰釉・青灰釉の滋味溢れる色も大好き。今科学技術が発達して、きちんと計りさえすればそこそこの色が出るけれど、肝心なのは何ともいえない深み奥行き・・・・これはやっぱり山村さんならではやと思います。

料理人さんと仲がよいそうで、見込み部分に山村さんのセンスが光っています。また私はお尻・・・・高台好き。この高台がまた素敵なのです。ぐい飲みにはとても大事な口づくり。
これがまたええ仕事をしてはります。

友人も灰釉の湯のみ 志野ぐい飲み 灰釉ぐい飲み 鉄赤ぐい飲み。それぞれの器を買うてはりました。これから数年してまた見てみたいもんです。きっと〇〇チャンの空気が漂う世界にひとつの器に変化成長していくのやろな。

お忙しいところ、楽しい深いお話を聞かせていただきありがとうございました。

あの後何点か購入させていただきまして、今小川酒店に並んでおります。どうぞお気軽に見るだけでも見に来てやってください。きっと器も喜びます。特に自慢の逸品は魯山人写しの四方皿。惚れましたこれらは山村さんの写真をお借りしました。飾りではなく、何かを盛り付けたとき、酒器ならお酒を注いだときに完成するこの器と食の文化は素敵やと思います。