酒屋日記 

小川酒店@滋賀浜大津、京阪電車沿いの酒屋のつぶやき

house

近所のお家が建て直さはることになりましたんや。

で整理をしてはりまして、家を見せてもらいにいき、いろんなものを頂いてきました。

知らんかったんやけど、ここの離れは亡き祖母のお兄ちゃん 信三郎さんの作。

腕の良い大工さんやったようです。

そして信三郎さんが金鎚を打つその音が凛とええ音やったらしく、その音で判る信三郎さんのええ腕が近所で評判を呼んだそうな。

黒光りしている廊下もあじろめみたいに細工が施されていたり、床の間も欅で しゃれた曲線の装飾も施されなんとも味わい深い。おくどさんもありました。

取り壊されるのが本当に勿体無長いお付合いで、人徳のあるええご夫婦。そしてこのご夫婦が3人のお子さんを育て上げてきた歴史がこのお家に柱に染込んでいるんやろうな。それと信三郎おじいちゃんが作ったことを思うと、思わず涙ぐんだりもしてしまいました。

でもこの広いお家に 父母と同じくらいのご夫婦二人は広すぎで使い勝手が悪く
コンパクトなそしてバリアフリーの新築に住まはることになります。

残念でしょうがないのですが、これも仕方ありません。

こうやって文化的価値どうこうではなく、腕の良い職人さんが
おそらく滋賀のええ木で職人魂で建ててはった家が消えていくのは寂しいことです。頂いてきた踏み台。信三郎おじいちゃん作。昔は作られたものの側面や裏に能書きがかかれてます。それがまたええな。ちょっと欠けているのもご愛嬌こんなアルミの器ももらいっちゃいました。使てみるとこねたりするにもなんか手に馴染んでええ感じ。大事に使わせてもらいます。ほか塗りのお盆やブリキのバケツやちりとりも・・・古くていぶし銀のような味わい深いもん、好きや~