酒屋日記 

小川酒店@滋賀浜大津、京阪電車沿いの酒屋のつぶやき

完全発酵 ぱあと2

笑四季 あっくんがご来店・・で根掘り葉掘りの完全発酵談義。

すると面白い事実が判明。

なんとあの特醸酒は、あえて不完全醗酵させたお酒なんやて~

不完全醗酵をしたお酒は とかくキレが悪くなりがちなんやけど
ここで石楠花酵母が威力を発揮。

というのは私も正直そやったんですが、あんまり好きになれへんだ石楠花花酵母

この嫌われる原因が酢酸エチル・・・
ところがこれがキレを良くさせる働きがあるのやそうです。

ちゅうことで、箱根駅伝でゴールにたどり着くまでに精根尽き果ててしまう苦しい醗酵となった、この不完全醗酵が石楠花酵母との共同作業により、ほかには類を見ないすんばらしいお酒になったというわけです。

思い起こせば あの知事賞を受賞した薄桜の純米吟醸 増本さん・・醗酵が今にも止まりそうになりまして・・こんなお酒になりましたんやと やや不安げにサンプルをもってきてくれはったのが懐かしいです。いつもとは表情の違うお酒になったので、これは近江藤兵衛としてではなく ピンクのオリジナルラベルにしはりましてデビュー。とそれが第一回みなで選ぶ利き酒会の知事賞となり嘉田知事さんから直々に表彰状をもらわはることになったのでした。

人間と一緒で すくすく健全に育つもよし・・・途中でえらい苦労を背負いつつ 死ぬことなく 生きとおした波乱万丈もよし・・・・なんやなあ。なんかむっちゃ感慨深いお話でした。