酒屋日記 

小川酒店@滋賀浜大津、京阪電車沿いの酒屋のつぶやき

不老泉

小林カツ代栗原はるみ料理研究家とその時代」という新書の中のくだり。が 私が尊敬する 某新聞社のIさんのフェイスブックに載っていました。
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 献立の悩みは、近代になって「主婦」と「家庭」が成立したときに生まれた。手に入る食材が限られ、台所にかもどがあった時代は、日々の料理にそれほど変化はなかった。レパートリーも限られていたし、毎日工夫を凝らす余裕もなかった。国民の大半を占めていた農家では、料理は一年のサイクルの中に組み込まれていた。畑で採れた野菜で漬物をつくり、味噌を仕込む時期がある。その日のご飯をつくる。難しいのはコメをいかに失敗なく炊くかで、失敗したご飯を再生する料理もあった。コメを一年もたせるため、雑穀やイモを一緒に炊く主食のレパートリーは豊富だった。
・・・これが ずっと心に残っていたんや。自分の料理とも考え合わせつつ・・・

で…私はこのくだりを読みながら不老泉を想いました。今色々なラベルや酵母やお米や醸し方が氾濫していて それは技術向上のためにも 今の時代に合ったお酒を考える上でも決してあかんことではないけれど 複雑すぎてわかり難い。そんな中で不老泉は至ってシンプル。色違いで字は同じ。ちょっと違うバージョンもありますが ほぼ同じ。酵母はほとんど蔵付酵母。全て手間暇かけた天秤搾りに自家精米。蔵元さんの想いもシンプルで 変わりません。

糠漬けにお味噌汁に梅干しの入ったおにぎりっちゅう感じ。実はこれ NHKサラメシで昨日やってはって なんかぴぴぴと繋がりましたんや。

ええなあと 改めて思いました。偉大なるスタンダードや。

で その不老泉さんの初吞み切りが明日と明後日あります。
私が知っている範囲では、岡山からは 酒うららの道ちゃん 都島から杉本商店さん かむなびさん 神奈川からは燦坐のボス 用賀からはHINAKOのなりちゃん 江戸の姉さんも兄さんも来はります。兄さんはなんとアメリカ人の酒屋さんをお連れやとか。皆さんお酒にたいする想いがすごいので そんな方たちのお話しを 耳をダンボにして こっそり聞くのも楽しみの一つでもあります。

電車の方は 10時01分に新快速新旭着 ちょっと待たなあきませんが10時28分のバスがあり 12時半新旭着の場合 12時40分のバスがありまして それ以外は非常にバスの乗り継ぎが悪いので安曇川からタクシーが良いかと思います。土曜日は昼から 日曜日は10時半からやってはります。横坂杜氏もお見えです。