酒屋日記 

小川酒店@滋賀浜大津、京阪電車沿いの酒屋のつぶやき

a happy new year

あけましてありがとうございます。

今年もこうやって新年を迎えられて本当に感謝です。

そして今日は、親戚総勢14人が集まっての新年の宴。高2から小5までの食べ盛りの子供が6人。そして美味しい顔の大人が8人。

気持ち良いほどよう食べてくれはる。
私の黒豆は好評で、プロの黒豆より美味しいというてもらえたで義母さん秘伝のたたき牛蒡もだいぶ年期が入ってきたかも。(酢の入った水で歯ごたえを残しながらええ按配に湯がくことと、胡麻をよくよくすることがコツ)でも、今回はだし汁に力を入れたつもりやけど、まだまだや。

辰巳芳子先生がおっしゃるには、おせちというのは今でこそ高級な素材をふんだんに使ったものが増えたけど、かつてはどんな階級の人も食べられるように本当は簡素で質素で・・・でもとても奥の深い滋味あふれるものやったらしい。

先生曰く「昨今の料理の本は手を替え品を替えのお雑煮で飾っておりますが、家に伝わるものを、年毎にとどこおりなく清らかに、上達のあとをしのばせて作るのは、平凡の中の非凡と申せましょう。祝肴三種も、煮〆も同様、一見なんの変哲もないようであって、年毎に自分自身の成長をそこに認められるようでありますように。毎年、同じものを、同じ器に盛り込む意味はそこにあるように思います」

出汁がもっと上手に造れるようになって、素材の味わいが生かせるように・・・・なんでもないご馳走が本当にきちんと造れるようになりたいもんやと思いました。

今年の私のテーマにしよっ。

とにかく皆がこうやって笑顔で美味しい食卓を囲めて、よかったよかった。まだまだばかりの私やけど、大好きな食文化。その過程の道もまたたのし・・・・・・



滋味あふれる蓮根