酒屋日記 

小川酒店@滋賀浜大津、京阪電車沿いの酒屋のつぶやき

上原酒造 初呑みきり ぱあと1

今日は毎年恒例の上原酒造初のみきりでした。

今回とりわけ幸せやったのは、山根杜氏さん(おやっさん)とゆっくりじっくりお話ができたこと。

たかね錦と言うお米は硬く、よほど麹をうまく作らないと上手く発酵ができないこと。
滋賀県でこのお米を使っているのはうちだけ。でもこのお米に惚れこんて1本の苗から心を込めて育てはったのだそうです。毎年御自分が育て上げたたかね錦をかついで蔵入りしはるおやっさん、ますます赤ラベル・・参年熟成が愛しくなりました。

亀の尾については山田錦の浸漬時間に比べてかなり長くしないといけないこと。そして、米粒が小さく味も酸も高くついついはしり過ぎてしまう性質。でも香よりも味深しのこのお米は他にはない魅力があるのだそうです。ほとんど蔵が亀の尾は9号で仕込んでいたのに、7号をおやっさんが使ったことで、亀の尾サミットでは皆の注目の的になったことを嬉しそうに語ってくれはりました。

15分あればととりあえずお米は蒸せるけど、上原酒造では60分かけて蒸す。かなりの高温できちっと完全に蒸し上げることで、本当に米の旨みが生きたおいしいお酒ができる。

専務さんがおっしゃっていたように、ほんまにおやっさんはよう勉強してはります。そしてお米造りお酒つくりが心底お好きなんやなあと思いました。浸漬時間や千粒種の数字を小数点まで正確に把握してはるのも

おやっさんの話を聞いていると、どんどん惹き込まれていきました。太陽の光を浴びておやっさんは、艶々の黒光りしたほんにええお顔をしてはりました。

おやっさんと江戸の姉御とご機嫌な私!(あひるちゃん撮影!サンキュウ)