酒屋日記 

小川酒店@滋賀浜大津、京阪電車沿いの酒屋のつぶやき

草木染

日曜日、アトリエ北国に草木染を習いにいきました。

今回もまた得るもの多し・・・そしてますます お酒造りと重なるのでありました。

シルクは・・鮮やかさで勝負!一方麻や木綿は パンチ深み複雑さで勝負!

これは新酒と熟成酒を彷彿させました。

またこの日は 絹を杉で染めたんやけど、生の杉やったために酸化が早く いつもよりかなり早く引き上げはりました。これ以上置くと濁るんやて。この辺がプロ!私にはわからへんだ・・こういう時の咄嗟の判断の積み重ねが おいしいお酒やええ色の鍵を握るんやろな。

楠木は助剤といいまして、下染めに使われることが多いです。楠木だけで染めても薄い色にしか染まらへんのですが、次に染め重ねる色をより魅力的にする働きがあるのです。
いわば縁の下の力持ち。根っこの目に見えへんところで

桜や梅は咲く直前がむっちゃ元気ですが、咲いてしまうと精根尽き果ててしまうのです。でその後山笑う・・・新緑のシーズンが到来すると再び元気を取り戻すのです。そして直前に染める色味はパンチのある色やし、山笑うの頃は染め重ねるとすばらしい色になるような・・・・・・・そんなまた違ったええ色に染まるそうです。

マニュアルはあっても その日の気圧や気温や湿度によって 微妙に調整せなあきません。なので気持ちがしんどいときにはそういう色しか不思議に出えへんそうです。なるほど。

いろいろ・・いろいろ・・奥深し。お酒造りも染色も、米や草木そのものが持っている持ち味が最大限にに生かせるように 五感を研ぎ澄ましながら・・・・目に見えない自然の声に耳を傾けながら 集中することが肝心要なんや・・・・