酒屋日記 

小川酒店@滋賀浜大津、京阪電車沿いの酒屋のつぶやき

笑四季酒造 お酒選びの巻

ここのお蔵のお酒は、まず名前が奇奇怪怪。なので 自分への整理を兼ねまして・・

「モンスーン」
あっ君が学生時代にドイツのアイスヴァインにはまらはりまして、この時に受けた衝撃をいつか清酒の世界で昇華させたい。それを可能にしたのが貴醸酒造りを徹底研究して導き出した笑四季独自の「再仕込濃醇製法」でした。持ち合わせている清酒の世界観を揺るがしかねないこのお酒は、決して万人受けするものではありませんが、必飲の一本。 従来、希少な古酒を中心とし手間とコスト高で高値で取引されていた貴醸酒を徹底研究し、飲みやすく、さらに圧倒的な芳醇さとフレッシュさ、独特のとろりとした極甘口が体感できるリーズナブルなお酒を目指しています。

初めてあっ君に逢った時も 金賞を目指すのをやめて 10年前の甘旨のお酒にもどしたいと熱く語ってくれはったんが懐かしい。そしてあれから数年 このモンスーンが素晴らしいお酒として形になったのであります。

「アンタイド」
過剰な装飾を一切省いた、肩ひじ張らないカジュアルスタイルを目指して

これは搾りたての原酒を直結詰口したお酒。

「ユナイテッド」
人と同じ刻を重ね、思いを奏でる・・・

これは中汲み火入原酒12℃定温管理

色によって これまたいろいろ種類がありまして お米と酵母が違うのです。複雑!!

この蔵のお酒は 精米歩合は シンプルにほぼ60%と50%のみですが、 お米が 山田錦 吟吹雪 玉栄 掛け米には日本晴れも使われます。

そしていっちゃん 難儀なのが酵母。これが 19とか30とか44とか 笑四季ウルトラ酵母とか訳が分からない複雑k極まりない世界へ突入!そして 44号も30号も7号系ではあるけど、やっぱりそれぞれに 必要な苦み成分あったりで 7号とは違う酵母なんやそうです。なにはともあれ、酵母までこんなふうにして いじれるというのはやっぱりすごいし よほど勉強せんとできひんことやと思います。

お客さんにもワインのようなラベル ボトルの説明そして このような不思議なお酒を醸すあっくんについて語りますと ほんまに結構時間がかかるのです。 

でも これだけ他にはない個性を持ったお酒。そして 日本酒に甘みは絶対必要と思っている私にとって このモンスーンは特別な存在やったので まあなにはともあれ 美味しいお酒を選ばせてもらいまして 萩の露 不老泉 竹生島と最強トリオの後の朝市にのぞむことになったのであります。