酒屋日記 

小川酒店@滋賀浜大津、京阪電車沿いの酒屋のつぶやき

お燗の巻 不老泉 渡船 22BY

実は今回渡船がテーマではありましたが もうひとつのテーマがお燗。

お燗の魅力を感じてもらいたいと思い これは北島のきもとか不老泉の山廃やと思てまして・・・・北島やったら ほんまは雄町きもともわかりやすいなあ~~~不老泉渡舟は生もBYが変わったとこやし 火入も長い事呑んでへんし…赤ラベルをもっていきたいとこやけど これはたかね錦やし・・・・と 悩んでたんや。

そしたら 御蔵の駒井さんご来店。何やら奥から取り出してはりまして…発見!!なんと21BYと22BYの渡船がこっそりあったんや。駒井さん さっすがや。21BYと22BYは御蔵にもちろんいくのやけど そのあとみたら あと一本22BYが残ってましたんや。よっしゃこれでいきまひょ。これならば お燗上がり間違いなしや。

これが ものすごくええ流れを造りました。

 まずは 常温 そして つぎに45度くらいにお燗をつけますと 「まろやかになったわ~」 「飲みやすくなったわ~」と 感嘆の声。さらに 50度に・・・・そしたら 「もっと 美味しなったわ~」さらに 55℃越えくらいにしてから ちょっと冷まして提供・・・・この お燗が より人気を博したのであります。

で 最初どれも ほんまに美味しいと言うてはった方が どれも美味しかったけど 一番美味しかったんが不老泉のちょっと燗冷ましやというてくれはりました。

もう一つのテーマがこういう結果になって ほくほくや。

今回のレシピにも書いていましたんやけど ほんまにお燗は ①体を温め
東洋医学的にも健康に良く③味わいが豊かにまろやかに感じられ
④料理との相性が広がり 美味しさを引き出し⑤ひと手間かけることでおもてなしの心が伝わる・・・・・のやな

お米をテーマに そして温度で遊ぶことで お酒の会が立体的な膨らみをもつようになるのやと ええお客さんにめぐまれたことで実感しました。それと 大げさな言い方をしたら 会っちゅうのは舞台と一緒で お客さんがいてくれはることで 良くも悪くもなるのやということもしみじみ・・・

朝市でも 真夏であろうと欠かせないお燗ではありますが これからもお燗は日本酒文化の醍醐味なので 楽しみながら追求していきたいなあと思いました。

沈丁花の蕾が膨らんできました。春のあしおとが すこーし 聞こえてきています。