酒屋日記 

小川酒店@滋賀浜大津、京阪電車沿いの酒屋のつぶやき

駄知・下石の旅パート1

草木染めの先生の企画で毎年恒例のやきものの旅へ。今年は1泊2日で岐阜の駄知・下石・・いわゆる美濃焼。ここは本当にバリエーション豊かで規模も大きい。ややもすると安もん買いの銭失いになってしまう恐れ十分。でも中にはものすごい見っけもんもあるので、私としてはいくつかのお客様のご注文を頭に浮かべつつ・・かなり気合を入れて望む。回った窯は40くらい・・最後の方は足が棒。でも飽きない・・・(よほどやきもんが好きなんや・・)素晴らしい色の織部・黄瀬戸・志野。その中にも、作った人によって色合いや質感が違ってくる。私達は昌山窯に特に惹かれて、そこで長居をする。すごい美しい黄瀬戸を出せる人なのに売りかたがめちゃ下手・・・家族も含めて朴とつとしてはる。この昌山窯に限らず、ここの人たちみな素朴・・商売っ気なし。どの窯にもお茶やコーヒーお菓子・お稲荷さんで暖かな接待を受けて、買わなくてもありがとね~ありがとね~と独特のイントネーションで送ってくれはる。大工場の美濃焼のイメージとは打って変わる、なんともおっとりしてはる人たちになんか癒される旅。

左下は昌山窯の伝統工芸士・・黄瀬戸は圧巻。最初は無口な人やったのに帰りしなには家族で手を振って見送ってくれる。あったかい家族。
右下はその工房。ええもんがい~っぱい眠っている。世に出て売らにゃもったいない。でもあんまりその気が無い・・・