荒川豊蔵さんがいろいろ研究を重ねた結果 陶片を見出した土地大萱 牟田洞(むたぼら・・・この響きがええ)に築いた窯とは別に、多治見市虎渓山の山林で新たに開窯をしたのが「水月窯」。
いかにも観光地といった雰囲気はなく、不老泉のようになんか時代に逆行した懐かしい素朴な風情が漂っていました。ここで説明してくれはった女性もまた、資料館の人みたいに親切に思いをこめて接してくれはりました。やっぱり人は大事やな。
ほとんど電動式が多い中で、手轆轤にこだわってはります。そして連動式の登り窯。素焼きをせずに天日干しで十分乾燥させた後、一回で・・松割り木の高温で二日間焼き上げます。登り窯にしては二日というのは短く思いますが、えんごろという入れ物にひとつずつ入れはるので窯入れに一週間かかるそうです。そして、その後絵付けをした後は、単室の窯で焼き上げられます。
そして窯をいくつか回った中では一番高価なんやけど(大阪のおばちゃんの団体なので値切るのも当たり前・・・で逆にその掛け合いも楽しむのですがここはそれもきかず。)なんかここの地肌や色合いや持ったときの感じが、とてつもなくええのです。美濃焼きを総動員してならべてもすぐに水月窯のものやとわかると思います。・・・・・決して派手ではないのに温かな魅力があり、私の中では一番素敵な器に思いました。もっともっとほしかったけど一個だけ購入しました。でお箸置きをつけてもらいました。
美濃焼きとひとくくりに思っていましたが、いざ訪ねてみると、それぞれ個性あふれる器ばっかり。それぞれが必死のぱっちなんやろなあ。
あと不動窯はセンスがよく値段も手ごろでここもよかったし・・・・幸兵衛窯も市之倉さかづき美術館も見ごたえありました。・・・・・
ええ旅をありがとうございました。お酒も器もやっぱり根っこは一緒やな。