酒屋日記 

小川酒店@滋賀浜大津、京阪電車沿いの酒屋のつぶやき

瀬戸焼

アトリエ北国主宰の年に一度のやきものツアー・・瀬戸焼へいざっ!

ここ瀬戸は1300年もの歴史を持ち また古瀬戸においては 加藤四郎左衛門景正(なが~~い名前やこと!)という陶祖が、永平寺を開いた道元と一緒に南宋に渡り そこで技術を習得し 持ち帰り始まったとも言われる焼き物のメッカ。

またここは やきもののすべてがごった煮のように詰まっています。ノベルテイ 洋食器 和食器 タイル 硝子・・・トイレの便器にいたるまで・・・・・

気の遠くなるような 時空がここにありました。

今回初めて採土場も連れて行ってもらいました。通称 セト キャニオン!


ブルトーザーがおもちゃにみえる 球場がいくつも入る大きな採土場。その向こうに猿投山(さなげやま)が横たわっています。擂鉢状にえぐられた地層がいろんな色で層を成して重なり合っています。その中で特にグレー色の部分が一番高価で貴重な石で ほんのほんの僅か・それは木節粘土とよばれ、それらが いわゆる 大量生産ではない芸術作品の瀬戸焼や 時には ヨーロッパのマイセンやロイヤルコペンハーゲンの土に混ぜられることになります。
そして質が悪くなるにつれて 建築や公園などに使われる土になります。

面白かったのが 形状記憶の話・・・
よく轆轤で成形するとき ぐしゃってなるときがあります。
で それを手直ししても このぐしゃっを土が記憶しているので
やきあがると 微妙にぐしゃっとなっているそうです。
これは小麦粉などがまるい粒子であるのに較べて この焼き物の土というのは
地層みたいに層状になっているので こういう特性が生まれるそうなんや。

このことを 御自ら 顔を何度も ぐしゃってしはって
実にわかりやすく面白おかしく 説明してくれはりました。


続く・・・