「天下和順」の画も深いです。
大勢の男たちが、お酒をのんで踊っています。
天下和順というのは無量寿経の中にある経文。
平和な世界を願い唱える祈りが込められています。
晩年は、祈りながら宗教画を描いて過ごさはったそうです。
長女にも その想いを込めて和子と名づけています。
今回は85歳の母といったので珍道中。美術館に着いたら疲れてもうここで待ってると。なだめすかして休憩して、なんとか二人で入場。でもそのお陰でこの建物の天井や設えを見せてもらいましてらっきい!
が、あまりの画の素晴らしさに母も感動。日本画を習っていたこともあり、また父が戦死しているので、色々な想いが重なり画集まで購入。その母の名前も和子なので、照れながら喜んでいました。
宗教画には晩年、「天下和順日月清明」という一文を書き込んでいるそうです。
(仏の赴くところは)天下は泰平となり、太陽も月も清らかに輝き、時季よく雨が降り風が吹き、災害や疫病も起こらない。国は豊かに栄え、民の暮らしは安らかとなり、武力を行使することもない。(人々は)他人の善いところを尊び、互いに思いやりながら、つとめて礼儀正しく振る舞い、また譲り合うのである。
今の時代を想う画と言葉です。恒香さん素晴らしかった!ありがとね。