酒屋日記 

小川酒店@滋賀浜大津、京阪電車沿いの酒屋のつぶやき

雪月花の会 観蛍に宴 ぱあと2

今宵のお能の一つが「竹生島」。

「緑樹(りょくじゅ)影沈んで魚木(うおき)に上る気色(けしき)あり。月海上(かいしょう)に浮かんでは兎も波を走るか。面白の浦の景色や。」

湖の上にたわわに深緑の繁った竹生嶋が見えてきたかと思うとそれが湖面に映って、そこを魚が泳ぎ、まるで映っている木に魚が登っていくようだ。
夜になってお月さんが見えてきた。そのお月さんが湖面に美しく輝き、月の中の兎が湖面を奔走しているようだ・・・なんと言う素敵な表現やこと。器によくある波に兎のモチーフの意味がわかりました。こういうことやったんやな


これを私らにもわかりやすくご指導下さいました。なんか謡って気持ちがしゃんとしてええかんじです。
音の出し方は南無阿弥陀仏のお経さんみたいでした。

このほかのお能もかきつばたや蛍がでてきまして、まさに水無月にふさわしい宴でした。

師匠の説明のしかたや選択もさすが

全くの素人とはいえ、回数を重ねるに連れて能の世界がますます楽しくなってきました。

その後は車でちょっといったところにある川で蛍狩り。

多すぎず少なすぎずちょうどいい塩梅の美しい蛍が、上品に光り、飛んでいました。

見上げると満天の星空で、天のおほっさんと川辺の蛍の灯りが融合するみたいな幻想的な風景でした。さきほどの竹生嶋のお能とも合い重なってますます気持ちも高揚します。夢と現実の世界の境界線を、今宵もまた心地よくさまよいました。

お天気にも恵まれて、幸せな夜でした。
素晴しいおもてなしを 吉田専務さん有難うございました。
素晴しい能管の音色と謡も、有難うございました。