酒屋日記 

小川酒店@滋賀浜大津、京阪電車沿いの酒屋のつぶやき

道灌

もう一つのお蔵さんは道灌さん。

何から書きましょう・・・と思うくらい、盛りだくさんでした。

でもなんちゅうてもお酒。ここは歴史的背景からも東京そして灘のイメージが強くて、今まで小川酒店としては近江の地酒として売らせていただこうと言う気持ちになれませんでした。が社長曰く、「今までいろんな回り道をしてきましたが、今こそ、本社であるここ草津で、ええお酒を造って行きたい」とのこと。平成元年から本格的に草津でもお酒を仕込み始め、徐々に設備も整えつつ、樫塚杜氏という料理人でもあり、また上喜元で修行された杜氏さんも迎え入れ、心機一転 意欲を燃やしてはりました。

麹室・・・木の香りがええ!

さて利かせていただいたお酒。

例の宗玄の14号酵母を使ったお酒シリーズ。純米大吟はりんごのええ香り・・姉御曰く栗ご飯が食べたくなると皆で絶賛!大吟はそれに比べるときりりとしていましたが温度が上がってくると・・・・ええやん。60%の特純は生と火入れがありまして、上手な火入れがええ感じでしたが、やはり温度が上がってくると、渋みの残っていた生から甘みが生まれてきて・・・・70%の純米は生と火入れがありましたが、完全に火入れの方が美味しかったです。


あと山廃本醸造15BYは小川酒店でも人気商品。しかもコスパに優れているのでこれっ!

樫塚さんの仕事もこれからますます楽しみですが、15BYのときの松本杜氏さん(長いこと手取川におられたそうです。)の仕事もなんともええ味わいです。

と言うわけで この中から朝市のお酒が決定しました。敬老の日の朝市。楽しみです。

歴史の重みが大きいだけに、また大手さん向きの流通形態によって、本来のお酒の良さがなんとなく隠れてしまっていたような気がする道灌さんですが、社長さんは造りに対する思いももちろん、知識も豊富なので、もっともっとお酒そのものの良さを広め消費者の方々に認知してもらえたらええのになあと思いました。。実際、琵琶湖ホテルさんが利き酒会で見つけた道灌2001年は素晴しいお酒やったし、やっぱり私が気に入った15BYの山廃本醸造も優れもの。

10月にはブラインドテイステイングで近江のお酒を味わう会があるそうです。ここのお蔵さん、ええとこ行くのと違いますやろうか。これから小川酒店も応援させてもらいます

お忙しいとこ、本当に二つのお蔵さん、有難うございました。どちらも秋あがりするようなしっかりした味わいのお酒を真摯に作ってはるお蔵さんなので、今回は私が苦手なはずの大吟醸・純米大吟にえらく惹かれましたなあ。行ってよかった!!です。やっぱり、行ってみるもんやなあ。姉御・あひるちゃんお疲れさんでした。これで9月10月の朝市はばっちりです。