酒屋日記 

小川酒店@滋賀浜大津、京阪電車沿いの酒屋のつぶやき

大治郎 一博

朝市のお酒を決めに、大治郎 一博のお蔵へ・・・

近江鉄道沿いの、小さな素敵なこのお蔵に訪ねるのは、これで何回目やろう?

ますます近しく感じます。

これは小川酒店のお客さんに、熱い大治郎 一博ファンが多いこともあると思います。

そしてそして、真剣な試飲が始まりました。


まずは大治郎。新酒は渡船純米吟醸と吟吹雪純米。一年もんは山田特別純米と山田純米吟醸と火入れ純米2007年そして火入れ純米吟醸2005年・・後でこっそり出てきたのが2004年純米吟醸の生。一博は新酒と1年もん新酒のうすにごり・・これがかなり開栓してたったのと開けたてと。

こんなに朝市のお酒決めに迷ったことは初めてかも・・・・・

どれもこれもがはずし難く、それぞれのおいしい顔を持ってはるのです。

思い起こせば、一博が初めて出来たとき、正直者のあねごが叫びました!「こんなバランバランのお酒、置きとうない!朝市のお客さんは大事やねんから!」
そのお酒がまず夏を越して化けましてん。さらに一年置くと大化け!

大治郎もやはりこれにやや近いものがありまして、木香が気になる・・・
美味しいし人気者ではあるのですが、シビアな意見も頂戴しました。

ががが・・・・・・今回のお酒はどれもおいしい!熟成もんもきちっと熟成しているので、今もこれからも安心感を抱かせます。

ただ、昨年より出来た火入れもん比べは好みはさまざま。私とあひるちゃんは2005純吟。姉御とと辻さんは2007純米。2007年といえば大治郎純米の当たり年。新酒からうまみがぐんぐん乗っていたあの純米なのでアミノ酸がええ感じに燗上がりしました。純吟は常温のほうがみたいです。あ・・それからこっそりとある人に教えてもろた山田の特純は、おっと驚くおいしさ!今までの大治郎とはちょっと毛色が違いまして酸が少ない・・・・ものすごまとまっている。食中酒としてもかなりかなりいけそう。これは発見でした。渡船も確かに若い!ですがこのきっとおいしい熟成をするであろう予感の渋みがとても心地よく、姉御曰く、香りからして渡船やで~と手を振っているかのよう。一博は最初飲んだときは、皆が勢ぞろいで一年もんに軍配が上がりましたが、少し時間がたつと空気に触れてまろやかになり新酒の魅力がグングン増し始めました。一年もんの熟成香も捨て難く、新酒の味わいもまた捨て難く・・・・

お二人の笑顔を肴に楽しい時間でした。朝市にはお二人そろっておいで頂けるということでやったあ~!

これからの大治郎 一博・・楽しみ楽しみ。1998年位から始まった大治郎ブランドですが、昨今は火入れそして熟成にも挑戦され、とてもないすやと思います。一博も今年はタンクをひとつ増やしはりまして意気込みも満々・・・といいながらも、お二人ともなんか肩の力をふっと抜いてはる雰囲気がよろしなあ。写真は中沢さんと辻さん


・・・・・で朝市のお酒は見てのお楽しみ。でも私ら3人、絶対の自信を持ってお奨めできるお酒であることは間違いないと思います。いつもいつも思いますが蔵にいくもんですねえ。
丁寧に暖かく対応していただきありがとうございました。