酒屋日記 

小川酒店@滋賀浜大津、京阪電車沿いの酒屋のつぶやき

手仕事

先日 前から好きやったNHK美の壷の展覧会に、珍しく着物姿ではない洋服のイヌガオちゃんと行きました。目からうろこが落ちて、あんまりの素敵さに根っこが生えそうにもなりました。気が遠くなるような手仕事にうっとり。楽しかったです。

でも思うんです。手仕事ということについて・・・
単に手造りやからええというのはちょっと違うんちゃうかな。

お酒も器もしかり。手仕事ということにこだわっているのではなく、美しくて心地よくて使うほどに・・・・あるいは飲むほどにええ。飽きないどころかますます好きになる。手に舌になじむ・・・・。愛嬌があるのにすぱっと切れる(潔い)。自分が使いたいもの飲みたいものを造る。この辺がとっても大事なように思います。

友達が着ていたエプロンがあんまり素敵やったので聞いたらヨーガンレール。

彼曰く「転がっている石、葉っぱ。そこに表れている色。それらを拾って手に取り、目に焼き付けて脳の中のカラーリング部門にしまいこむ。次に作り手を探す。ヨーガン・レールの視界は広い。アジア全般である。作家にならなくては手仕事が続けられなくなって きている日本と違って、アジアにはまだかろうじて機械化以前のもの作りの村々がある。今回の手ぬぐいはラオスで作られた。日本でも手に仕事をという若者が増えている。ヨーガン・レールのデザインにより、そんな若者たちから作品が生まれる。・・・・ ギャルリ 百草より

ヨーガンレールというデザイナーの哲学がよろしなあ。

日本酒でもそれは大事に見極めていかなあきません。なぜ木桶なのか、地産地消なのか、渡船なのか、小仕込みなのか、むろか生なのか、純米なのか・・・・・・。

陰陽説にありましたんや。陰と陽の境目は直線ではなくゆらぎ。あれやこれやと考えつつも・・・・・・・・・ゆらりゆらり・・・・まあええか・・・という部分もまた大事にしつつ・・・・・・・・・・・・・