近鉄百貨店にて 緒方拳からの手紙展をみてきました。
福のしずくのおかめさんの画を描いてくれはった親戚のおばちゃんが、ずっと絵手紙をしてはりまして その師匠が小池邦夫さん。
その小池先生と拳さんは25年来のお付き合い。しかも 電話は一切したことなくて ちゃんとお会いしたこともなく、ひたすら手紙のやり取りが続いたそうです。
文化出版局から出版された 緒方拳からの手紙 監修 小池邦夫より抜粋
良いと思ったものを5分間 じっと見ろ感じろ。人間でもなんでもじっとみると見え方が違ってくる。
座辺師友。自分のまわりに師や友を置いて、しきりに見たり語ったりした。見つつ学んだ。見ているうちに心のエンジンがかかってかかずにはおれなくなる。いい書や名画は人を動かす。
自分の身近にある日本の文化をこれからの日本映画は作っていかなければならない。風韻・・・・鐘の音がなったあとの嫋々たる余韻がワワワンワンと伝わっていく・・・そんかかんじ。
めいいっぱいというのもだめ。ゆとりとも違う。たわみというか弓をきゅ~っと引き絞ると、もう放すしかないないぎりぎりのところ・・・・がだいじ。
臍下丹田に力を込めて書かれた天心無心の宝石手紙。粗末な紙やからこそ 構えない緊張しない、最大級の自由がある。思いきり短くて、思いが深く濃く 喜びに溢れている。
感銘を受けると心の中でスケッチして、心の中で成熟させるのを待って 紙に向かう。
色んな人に見せようとしているのではなく、一人に向かってかいているので真の美しさが宿る。無心。一人が動かせたら多くの人を動かせる。
貫きたいのは卑しくなりたくないってことなんです。
かくことで心を耕す。
緒方さんのあの素晴らしい深い演技の後ろには 拳さんの墨童としてのもうひとつの存在があったんやな。
感動や。
お正月早々に えらい感動をさせてもらいました。
おばちゃん有難うございました。おばちゃんのお多福さんも大好きです。暮れにもこの画に惹かれて買ってくれはったお客さんがやはりました。