酒屋日記 

小川酒店@滋賀浜大津、京阪電車沿いの酒屋のつぶやき

紅葉狩り

今年はいろいろあったので 紅葉狩りは無理かとおもってたんやけど 勤労感謝の日&あひるちゃんの誕生日にふと おっとの仕事がらみで坂本の穴太積みの職人さんの話をききながら 紅葉狩りをさせてもらうイベントに参加しました。

粟田さんという なんと14代目の穴太石積職人さんが とても熱く歴史や工法を語ってくれはりました。朝鮮から来た渡来人が祖先で 6世紀には大津市に2千を超える古墳を築造したそうな。そののち天台宗の寺院を さらに戦国の時代にはお城が全国に築城されて 石工は全国に広がったのであります。
 
 修行をはじめて大体10年くらいすると なんとなく石の声が聞こえはじめてくるそうです。

お酒で言うたら もろみの面をみて どうしてほしいのかを教えてくれる・・・・みたいな 感じやとおもいます。

苔の生えた石積はさわると なんともあったこうて 私らに積み重ねてきた年輪を語りかけてくれているようにも思えました。

滋賀院門蹟では 阿闍梨の酒井さんの話やいろいろな 素晴らしい話を面白おかしく聞かせて頂き 波乱万丈のすえ2回の千日修行を全うしはった阿闍梨さんと この石積の深い味わいが重なりました。

紅葉はピークを迎え 初めて訪れた旧竹林院も慈眼堂もまるて桃源郷のようでした。忘己利他・・己を忘れて他を利するは慈悲の極みなり
無駄なものなんてひとつもない。皆意味がある。ただ自然に 受けとめて そして念じながら あるがままに生きる・・・・ええことばや。


日吉三橋にたたずむと 比叡山からながれてくる大宮川の水が清い音を立てていて なんか霊気を感じます。

日吉さんも比叡山もほんまに ものすごい世界に誇れる遺産なんやな。



朝から時雨れていましたが 私らが訪れた2時間余りの間は日差しもときおりさし なんと終わるなりまた雨が降ってきまして なんちゅう有難い奇跡やと思いました。

近い近い坂本やのに こうやって色々な話を伺い 灯台元暗し。日吉の山王まつりもいつか是非とも行ってみたいもんやと思いました。

思わぬ素晴らしい紅葉狩り おっとさん ほんまにほんまにありがとね。