酒屋日記 

小川酒店@滋賀浜大津、京阪電車沿いの酒屋のつぶやき

オテロ

法事のあと 楽しみにしていたオテロを聴きにびわ湖ホール

実はこのところ 沼尻指揮者の音楽事務所さんが 成功を祈願して神棚に供えるお酒を注文下さりまして 今回も。ありがたいことです。

かあちゃんの宝船の熨斗を付けて 今回は不老泉の紫ラベルを選ばせて頂きました。

ここのお蔵も、おやっさんが変わり なんか祈りたい気持ちのお蔵やし。

そんなこともありまして、私はこのオテロを心から楽しみにしつつ 大盛況を心から祈っていました。

そしたら・・・・・素晴らしかった!ブラヴォー

私はオペラは素人ですが、ほんまに感動しました。


アントネッロ パロンビさんの圧倒される熱唱 安藤赴美子さんの柔らかに響き渡る歌声。

ジョン ウエインの言葉「 シェィクスピアノの目を通して人生を見ることは、人生の全てを見る事である。」深いです。

ひとの心っちゅうのは ほんまに不可解。その 心のひだひだが絶妙に表現されていて、頭と心の奥の方が何度も反応しました。

粟国淳さんの演出ノートの最後 はしょりましたが・・・
「今回の舞台装置は読み取れない心。キプロス島という小さな島国を囲むいびつな心とその神経線。巨大化した心は形を変え 向きを変えて懐に実像と虚像を抱く。・・・・皆様の心の壁を震わせることが出来たなら 僕の勝利であり ヴェルデイとシェイクスピアの勝利です。」

まさにぶるぶると心の壁が震えました。ありがとうございました。余韻に浸りながら夕暮れの湖岸を自己の理想化に我が身を費やし、我が身を滅ぼしたオテロ。複雑怪奇。ミステリー。

人のことも自分自身のことさえも そう簡単にわかるものではないけれど。人間はそやさかいにおもろいのやろな。