酒屋日記 

小川酒店@滋賀浜大津、京阪電車沿いの酒屋のつぶやき

藤井君

不老泉の藤井君は績社長とはまた違ったキャラで、上原酒造になくてはならない大切な存在。味のある、なんでも知ってる素晴らしい蔵人さん。

上原のおかあさんは一日一個しか食べたらあかん(鼻血が出る)手造りの黒大蒜を藤井君が元気で無事に配達してきてやの願いを込めて、置いておかはる。

なんと25年間も上原酒造にいてはるのや。

山根杜氏にもよう可愛がってもらってはったので、お酒造りもむちゃ詳しい。

 月桂冠に桶売りすることが無くなったタイミングで、本腰を入れて不老泉でしか出せない美味いお酒を造ろうと、琵琶の長寿さん マルマンさんのご縁で、但馬杜氏 山根杜氏を紹介していただき、蔵入りすることになったのやそうです。

 その同じタイミングで績さんも東京の修行先から不老泉に還ってきはった。

 懐かしい話、初めて営業に小川酒店に来はった時、私の父は、忠雄会長にも藤井君にも、けんもほろろで、あまりの怖さに藤井君は二度と来んとこと思たそうです。

 

それがこんな深い長い付き合いになるなんて、不思議なご縁や。

還暦を前に、このごろ色々人生を振り返ることが多いです。 

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今年はオリジナルのお酒も売らせていただきました。

績さんもおかあさんも横坂杜氏も、皆々ええ感じ。

がお酒を造るのやとしみじみ思います。

毎日新聞に載せていただきました。

あひるちゃんの今日も良いお酒を!のコーナーに

小川酒店シャチョウが掲載いただきました。

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28日にふくらのむーちゃんから、ふくら特製琵琶ますの味醂干し

が届きます。色々なお酒に合うと思いますので、お好みのお酒がおありでしたら、なんなりとお尋ねくださりませ。お料理と寄り添うことで、お酒も肴も幸せなマリアージュが生まれることと思います。その体験をぜひぜひ・・・・

上原忠雄会長合掌

上原忠雄会長のお葬式に行ってきました。

そしたら横坂杜氏さんがおられ、声をかけてくれはりました。

会長が、まずは山根杜氏のお米に惚れ、これでお酒を造りたい想いが実を結び、うまれたのが、たかね錦のお酒。横坂杜氏にも受け継がれている自分の造ったお米でお酒を醸す二刀流。

そして、会長は山根杜氏と二人三脚で、天秤搾りと蔵付き酵母の山廃という伝統製法への回帰、そして自家製米をあの時代にやろうとしはったことには、本当に本当に大きな意味があると。

このようなことを、熱く熱く語ってくれはりました。

 

山根のおやっさんを招いたときは吟醸酒を造りたいと言う想いをお持ちやった会長ですが、軟水なので、山廃に向いているということに着目しはった山根杜氏が会長を説得して蔵付き酵母の山廃に取り組みださはった。

ほんまに蔵付き酵母で醸すということは、大きなリスクもはらんでいるので、相当な覚悟がいります。そやけど信じてぶれずにこの道を歩まはったことはすごいことや。

 

横坂さんはこの秋で9造り目になるそうです。今も目はキラキラ輝いてはる。お父さんの、山根のおやっさんの想いは横坂杜氏や績さんたちにしっかり受け継がれて不老泉はますます独特の味わいをよりいっそう深め進化させていくのやと確信しました。

お父さんのお顔は、美しく安らかでした。合掌

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薄桜 山廃

先日きたぽんさんが来滋賀の際、不老泉の翌日一度行きたかった増本さんのお蔵に行かはりました。

その時、むちゃ気に入ってはったのが一年まえの日本晴山廃。

 

今年はどうやら蔵付き酵母が沸いたらしいのですが、大事を取って酵母添加をしたので、半分蔵付き酵母というあだ名になったその山廃はまだ若く、その一年前のもの無茶美味しいかったそうです。

 

多分蔵付きの今年の山廃は一年後が楽しみとのことでした。

 

ちょうど増本さんがひやおろしのサンプルを持って来てくれはったので、その時に発注したら、昨年の山廃はもうわずかしかないということで、最後のそのお酒を小川酒店で頂くことにしました。やったあ!

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持って来てくれはったひやおろしも、安定の美味しさ。コクもあってバランスよくて、ほんまに増本さんのお酒は美味しいな。

懐かしい上原績さんが、お蔵と付き合うというのは結婚と同じなので、扱おうか迷っていた時、背中を押してくれはったんや。ありがたいことや。

畑~~と…合掌

大雨続きやったので、ようやっと曇り空の日曜日、畑に行ってきました。

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獺祭の獺のように、収穫した野菜たちを並べて喜びます。

唐辛子やピーマンが大豊作。毎年の事やけど。

トマトと茄子と西瓜は難しい。来年はやめよかな。

土手に自生えしているニラも花が咲き始めました。雑草の中からニラやで~と教えてくれます。ありがとね。蕾は天婦羅にしたら美味しいそうなのでやってみます。

今回冬瓜と南瓜がええ感じや。

ドイツに行かはるお客さんにもお酒をお届けがてらもろてもらいました。

 

不老泉 績さんのお父様、忠雄さんがお亡くなりになりました。畑と言えばお母さんを想うのですが、ご家族はもちろんのこと、お母さんの寂しさを想うといたたまれません。合掌。

世界へ旅立つ滋賀酒

土曜日はグローバルな一日でした。

お客様の弟さんが、地球温暖化に向けての調査のために北極へ2か月出張で行かはるそうで、お酒を送らせていただきました。

色々なタイプを三種ということで むっちゃ迷ってくれはりまして。

 

北極でお燗をつけてもらおうと不老泉旨燗、ラベルも楽しい媚びない辛口のひっぱりだこ、柔らかな甘味を感じながらも爽やかでキレの良い笑四季の朱が選ばれました。

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もう一人は これから仕事の関係で、数年ドイツに住まはることになるということで、沢山沢山お買い上げ。

フルーテイな笑四季シリーズと、違うタイプですがお燗の美味しい骨太の旨口 不老泉がお好みということで、むっちゃ迷いつつ、選んでいただきました。笑四季は4合瓶で色々とココメロも追加、不老泉は一升で。ありがとうございます。

 

北極とドイツにお嫁に行くなんて、なんかわくわくします。

どうぞ可愛がってやってくださりませ。

追憶のふくら

ふくらさんのテイクアウトをお願いしました。

ありがたいのは冷凍なので、少しづつ楽しめます。

そして2品づつ、楽しんでいます。

 

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注目は小川酒店とのペアリング企画中 琵琶ますの味醂干しに、合わせるお酒。

うちのみが増えた今こそ、若い人に日本酒の美味しさに出会って欲しいことは、今回の企画の大きなテーマでありますが、神開の甘酸っぱいが果たしてこのお料理に合うのか?
合わへんだら、とても残念やし、ここは大事大事。

これは是非やってみないとと、やってみました。

良かったです。合います!

名前は「あまずっぱい」やけど、呑んでみるとそんなすっぱくありません。

瑞々しくて滑らかな飲み口。

まさに林檎のようなあまずっぱい味わいなので、お料理のストライクゾーンは広そう。

きっとふたご座のスピカも同じ方向のお酒なので、合うと思います。

懐かしい、前谷酒店さん主催の神社酒場で、ハッピー太郎さんの発酵カレーにこのスピカがドンピシャやったのでした。あの時もものすごい雨やったなあ。けど、あの時の肴どれもすばらしかったなあ。と追憶。