酒屋日記 

小川酒店@滋賀浜大津、京阪電車沿いの酒屋のつぶやき

おばあちゃん

今日は久しぶりに92歳のおばあちゃんが来はった。何度も同じことを言わはるけどでもなんかあったかい。戦争でおじいちゃんを亡くし、私の母をふくめた三人の子を必死で育て上げて来たおばあちゃん。このおばあちゃんも酒屋さんやった。重い醤油・お酒を細腕で配達したはったらしい。そして今「神仏のおかげや。有難い有難い」と手をあわせてはる。土と共に生きてきた仰木の高坂さんのおじいちゃんもみずほのおばあちゃんも、みな大変なご苦労をされた。でもその喜びや悲しみがひとつひとつの皺に刻み込まれてそして今、そんなすべてを乗り超えた優しいお顔をしておられる。きっとこれが心根・・・深い思い・・・というもんなんやろう。心根というものは多くを語らない。そしてご本人は意識されていないけれど・・・派手さはないけれども人の心を強く動かす。こんな時代だからこそこんなおじいちゃんおばあちゃんがとても大事なんやとおもう。今のうちにこの心根に触れておかないと、日本から大事なもんがなくなってしまう。また来てやおばあちゃん。そして大事なもんをいっぱい教えてや。                                                                                                            私の大事なおばあちゃん