酒屋日記 

小川酒店@滋賀浜大津、京阪電車沿いの酒屋のつぶやき

心に染みたことば

知り合いのSさんのミクシーを久しぶりに拝見しましたら なんかぐっと来るものがありました。ご本人の了解も得ましたのでここに・・・

まずは亡くなられた恩師への思い・・・

黒田氏は、自信満々に演奏家の音楽を切る、評価するということをしたことがない、と思います。いつも耳を澄まし、嘘やごまかしを嫌い、しかし自分に夢をみさせてくれる音楽というものに人生を捧げる演奏家への敬意は忘れなかったひとです。なによりも、自分が本当にその音楽を聴けているのか、自身への問いを忘れなかった方だと思います。

そして 

私は自分の舌が優れているとは思いません。そして舌と言うのは、人生に何を求めているか、で、感覚が随分違ってくるのではとも思います。自然のなかでの立ち位置を、酒造りのなかで見つけて行きたい、そんな気持ちなので、誤解を恐れずに言えば、決して味至上主義な人生ではないです。美味しいものよりも大事なことはある、とも思います。でも、美味しいものが大好きなのです。そんな自分のなかの葛藤を抱えながら、前に進んで行きます。

好きなスポーツは 鬼ごっこ、じゃんけんリレー、草刈り、櫂入れがおすきやそうな・・・

Sさんの言葉はもちろん、黒田氏の話もまさにお酒に結び付けながら深く頷きました。私はお酒屋さんを楽しみつつも、迷ったり自信を無くしそうになっていることも多々あるので、ある意味楽になったというか・・・でも一方、違うところでちゃんとお酒をみつめていきたいというそんな気持ちにもさせて頂きました。やっぱり大事にしたいのはお酒とそれを作った人への敬意。そして耳を澄ますこと。美味しいものより大事なものと寄り添いながらも、自身にきちんと問いかけながら美味しいもんを追求していきたいなあ・・・そんな風に思いました。

Sさんはこの秋より、滋賀の某お蔵の蔵人にならはります。ますますよろしゅうにお願いします。そして素敵な言葉をありがとうございました。