酒屋日記 

小川酒店@滋賀浜大津、京阪電車沿いの酒屋のつぶやき

薩摩焼 沈寿官

朝市おなじみ ナベさんと杉本商店さんの同級生 薩摩焼 沈寿官さんが、高島屋で個展をしてはるとのこと・・店あるし無理と思ってたんやけど 京都に急な配達!
らっきい!最終日に

豊臣秀吉朝鮮出兵に参加した島津藩が陶工を連行したことにより 初代沈当吉が開釜して以来、約400年間、一子相伝李朝陶芸の秘法を伝えてきた沈寿官窯。

これがまたものすごものすごものすご良かったんですわあ~

黒薩摩と白薩摩がありまして。野趣あふれる逞しくふか~い黒。そして白薩摩の美しくて繊細な事!雀と朝顔の作品には気品漂う愛らしさが満ち溢れていて 根っこが生えました。

立ち去りがたく、4周ぐらい見て周り・・・またその作品の上に書かれている詩も書き写したくなるくらい・・・撮影も書き写しもできずうろ覚えやけど。

真っ白も単に真っ白ではなくちょっと白濁していて、真っ黒もちょっと奥深い碧を含んでいて、その濁りが重なるごとに逆に透明になっていく・・・人生も一緒。時を重ねるほどにいろいろな色を重ねるほどに、透明になるようなそんな生き方をしたい・・・・。

潔く捨ててきたものに未練はないか。一緒に抱えてきたものがちゃんと根付いているか。

何のために陶芸をするのか。陶芸を通じてどんな人間になろうとしているのかを
常に自分に問い続けている人でもありました。

なべさんは、朝市の帰りに喜楽長の純米大吟醸50%を不老泉の通い袋にいれて
沈さんに持って行ってくれはったんです・・・・朝市のお酒を沈さんが召し上がってくれはるのかと思うと感慨もひとしお・・・

行ってよかったです・・・・感動や~