酒屋日記 

小川酒店@滋賀浜大津、京阪電車沿いの酒屋のつぶやき

スーパーポジテイブ(超肯定) 世界への愛着

障がいを持った人とそのご家族がたちが心おきなく音楽に浸っていただける 第7回むすびし水のコンサートの準備も着々と整いまして いよいよ来週の日曜日となりました。

で、今回は ちいさな美術館もさせていただきますのや。なので このコンサートにもスタッフで関わってくれてはります、松花苑みずのきのRちゃんから案内をいただきましたスーパーポジテイブ(超肯定) 世界への愛着と称してのアウトサイダーアートの展覧会に行ってきました。於 みやこメッセ。

圧巻!!!でした。

4つに分かれていて 色彩のアート。記憶のアート。蒐集 集積のアート。創世のアート。
食べ残した食材を畳の上に並べるという日常的に繰り返される不思議な行為を淡々と写真に記録したスナップ写真。アーテイストがこの花子さんの写真に感銘を受けて映画化されたそうな。なんちゅうても この行為を肯定したおかんがすごい!

増殖するかわいいものたち。かわいいものがどんどん増殖。
この並べ方のセンスが モチーフの可愛らしさをより引き立てています。
さくらんぼに苺にチューリップにアマガエル。
注目は隙間。このスキマが描かれたモノたちと同じくらい個性的で面白く作品の魅力になっているとのこと。なるほど・・・・


謎の図表やルール不明の試合のトーナメント表が極際ペンで描かれたノート。
ここに記された思考が作品。彼はずば抜けた記憶力の持ち主で 電車やバスの路線図や時刻表を正確に記憶していてそれを独自のルールにのっとって書き込む。それは 日本全土を走る毛細血管のようで、人生ゲームのよう。

25年に渡り1000枚も描かれたというほとんど同じ形で配色のことなる家の絵。色彩の喜びが満ち溢れていて、すべての色が美しく輝いているのです。

執着し続けた結果、常識を突き抜けてアートの域にまで昇華されたものたち。

ポリゴン少女の大行進。彼の造った人形は2800体。一切迷うことなく豪快かつ繊細に鋏を入れはるのです。この作業は何千回と繰り返されるうちに一切の無駄がないほどまでに完成されているのです。

写真は禁止やったのでありませんが、エンゼル4兄弟の小冒険なんぞは、フーテンの寅さんは小林一三さんまでも登場するナンセンスでシュールな絵物語で よんでいるうちに不思議な世界へぐいぐい引き込まれていきました。

30,000博士への道、夢の設計図、父と子の宇宙抒情詩…スーパーオデッセイもほんまにユニークな世界観で、じっくり謎解きをするように向き合うと 何か不可思議やねんけどなんか彼らの世界にそうっと入って共有できたような 快感が体中を走りました。

図録にもありましたように ほんまに障がいのあるひとたちのユニークな創造力によって生み出されたバラエテイ豊かな作品群は感覚を刺激し、常識を揺さぶってくれはりました。

現実世界との関わり方のカタチは人それぞれで決してひとつではないということを教えてくれるでしょう。そして会場を後にしたとき、それまでよりも世界を色鮮やかに そしてより広がりをもったものとして 感じられるひとつのきっかけになればと願っています。・・・・とありました。まさに そやそや。

枝雀さんもいうてはった。こうであらねばならないことなんてないんや。それを どうとらえるか。超肯定!超積極的にいろんなことをみていったらええんやな。

丁度コンサートを前に ええもん見せてもらいました。たいむりーや。こんな素晴らしい展覧会をみたことで 足元にもおよばへん小さな美術館ですが ちょっこしええもんになりそうや。

なんと 松花苑みずのきは この素晴らしい展覧会の企画をしてはるのです。そして 近江八幡のボーダレスアートミュージアム NOーMAYAと滋賀県社会福祉事業団も深く関わってはります。そしてそして、丁度 現場にみずのきの理事長さん 沼津先生がやはったので(これも不思議なご縁で妹と長いお付き合いさせてもろてます)、いろいろお話を伺ううちに すごいことを聞きまして、なんか 嬉し!かったんですわ。続く。