昨年も今頃ご来店になりまして 今年も!能登からのかえりにお立ち寄りくださいました。嬉しい!ので根掘り葉掘りそして 何とこんな見事な賞を受賞されました。
昨年は普通酒部門で今年は吟醸酒部門で受賞。おめでとうございます。
沢山お話しさせて頂きましたんやけど タイムリーに麹の事が興味深し。
湖孤艪シリーズの玉栄と渡船。
酵母も精米も違うのですが なんと種麹も違うのやそうです。
座座の池島さんの話しの中にあった 渡船がその白麹 平成の麹です。これは 夏を越しても ヒネ香が出にくい麹なのやそうです。しかも香り系の甘いお酒。
玉栄は70%精米=低精米であることもあり ヒネ香が出やすいので これにもその白麹を使ったらよいとうことになりますが 渡船が溶けやすいお米であるのに対して玉栄は硬く溶けにくいので この白麹は不向きなのやそうです。そして 酵母も香り系ではないので 米~っという感じ。
ということで 同じ湖孤艪シリーズでもまるで違うお酒になっています。
戦後の麹菌の変化。よく言えば、麹がいつでも手に入り、たくさん一度に作れて、多少古くなっても商品価値が落ちないようになった。食生活の変化、減塩、洋食化の流れの中で、なじみやすい味、インパクトのある味(甘さに特化)に変化させてきました。という池島さんの文章には 深い意味があります。池島さん ええ記事を書いてはるので是非
梶塚さんを初め杜氏さんや蔵元さんは、ヒネ香を嫌わはります。が 実はどうなのか?は永遠の課題なのやろか。けど ご自分が丹精込めて作ったお酒が 蔵を出てから 変わるのは仕方ないとはいえ その変貌にはきっとどきどきなんやろなあ。旨くなっているのもきっとあるやろけど リスクもたっぷり。人の意見も感じ方好み色々やしな。と杜氏さんの気持ちを想いました。
麹一つにも深い!
でも 今回も受賞しはった梶塚さんとしては 渡船なんやろな。そして 玉栄は・・・・・なんやろな。
完成度 バランス・・・・個性・・・いろいろ頭の中で巡りますが。
きっと それぞれ違って美味しいし なんちゅうても 必死で醸された美味しいお酒なんやし。
梶塚杜氏さんにもいうてたんです。近江籐兵衛の純米大吟醸の逸話。 火入と思い込んでいたらあるとき生やと気づき これは高価なだけに売れへんと。で、失礼ながら直さんの周年祝にお持ちして ひねてバランス崩してたら速攻交換しますと。
そしたら 穏座のがんちゃんから 絶賛のことば。もちろん直さんからも私も頂きましたが 美味しかったんです~~~
梶塚さん にこにこわろてはりました。
とにもかくにも 梶塚さんにお越しいただき光栄です。造っているひとの話し・・・・こうやって聞かせてもらうと 身が引きしまる想いでござります。ありがとうございました。