酒屋日記 

小川酒店@滋賀浜大津、京阪電車沿いの酒屋のつぶやき

草木染

今年最後の草木染に行って来ました。

ほんで ええ話をききました。

一生懸命染にむかっていると 色の声が聞こえてくるのやそうです。

骨董好きの向田邦子さんが 骨董店に入ると 器のほうから おいでおいでという声が聞こえてくると言うてはったのを覚えていますけど 好きと努力と熱意が高じると 聞こえてくるのやな。

台風で倒れた桜の木で染め。

槐(えんじゅ)とクチナシが 隠し味に入っています。

秋から冬にかけてタンニンが増え 木綿には抜群!けど 絹やったら 花が咲く前に透明感のあるええ色が出るとか。

また先生の奥さん和子先生は ず~~~~っと繊維&織の畑で生きて来はった人。

センスとか色の選択ももちろんあるけど、織ってはるはるひとの心意気がちゃんと作品に現れているのやて。

小奇麗にこなしていても ヒトの心には訴えてこない作品。

綺麗ではないけど ぐっと惹きつける作品。

いつものことながら お酒に重ね合わせながらの よい時間でした。

草木染めバカの先生は 四六時中色やアトリエのことを考えてはる先生。

これだけ夢中になれるものがあるということが ほんまに素晴らしい。

今日ご一緒した はるばる多治見から来た 先生の一番弟子さんも 染めバカ
大作に挑む 今日初めて聞いてびっくりの70歳。

樫で下染 さらに 茜と今日の藍。

着てはる服も 靴も鞄も素敵素敵。

皆々すごいな~~~

一生懸命なんやな。

今日も失敗もしながらやけど 染めをしはじめてなんと30年や。

人生に酒屋にも その想いを活かさせてもろてることに 大きな感謝や。

ありがとうございます。