酒屋日記 

小川酒店@滋賀浜大津、京阪電車沿いの酒屋のつぶやき

今森光彦展

京都大丸 今森光彦展にいってまいりました。

心にずしんずしんと響く感動の写真の数々。
なんかわかれへんけど、涙が出そうになるのもありました。

トークショーもありその話の中にもありましたが、今森さんが大事にしてはるのは遠景ではなく近景。写真も、どきどきするくらいアップの蟷螂・トノサマガエルやったりカラスノエンドウやったり・・・ほんまに昆虫をこよなく愛してはるのがようわかりました。

そうかと思うと、仰木の長老さんや大根を干してるおばあちゃん・干し柿の心和む風景・・・でもそれぞれが研ぎ澄まされた光と構図・・・。

なぜ湖西なのか?仰木や針江なのか?答えは深い意味はないんです。近いから・・・・世界各国を旅した後たどり着いたのが、ほん近くの湖西の原風景やったのです。そして足しげくそこに通い、そこの人々の暮らしの中にゆっくりゆっくり入り込んでいって、さらにシャッターチャンスにも気の遠くなるような時間をかけて創り上げられたのが三五郎さんの話し、藍い宇宙であったり里山物語であったのです。

そんな今森さんは「自然とは観覧席から眺めるものではなく、一心同体となってはじめて血液が流れ出す生命体そのもの」と。

私も小川酒店で扱っているお酒がなぜ湖西に多いのか?やっぱり同じなんです。近いから。足繁く通えるから・・・なんかこんな所で共感させてもらえたのも嬉しい。酒蔵の風景もまた、文化であり原風景であり、そして今森さん曰く「これから積極的につくっていく再生していくべき「未来の風景」」なのでしょう。会場はものすごい人でトークショーのときなんぞは、もう黒山の人だかりでした。大盛況心よりおめでとうございます。14日までですが、いけたらもう一度訪れたい素晴しい個展でした。