酒屋日記 

小川酒店@滋賀浜大津、京阪電車沿いの酒屋のつぶやき

アトリエ北国 やきものの旅第19回

京都 風韻窯 炭山陶芸の里 そして奈良は朝日焼 赤膚焼・・・・と、第19回目を迎える草木染の先生 アトリエ北国の焼き物の旅に行ってまいりました。

今回も気持ちを集中して、造ってるそのものとそして全体の空気を見てこれや!!と思ったところだけで、まとめて買い付けをしました。

お酒と同じく、普段肩肘張らずに使える、シンプルで使うほどに味わいの出てくる器・・・・を選んできました。またに見に来てくださいや。

そんな中でとりわけ高価なんやけど、すばらしい!!炭渓窯は、少しだけ仕入れてきましたが、家に帰ってみてみるとひときわ品格を感じさせ、家族も絶賛するくらい・・・やっぱりええもんはええなあと思わせる器でした。

後半 茶道具の赤膚焼はゼロがひとつもふたつも付くのでよう買えませんでしたが、特に最後に回った尾西楽斎さんなんぞは、私らのような冷やかしのお客やのに、いろんな歴史や技法や窯の癖 置く場所・・・釉薬のことやらを教えてくれはりまして、はるばる来た甲斐があったなあと感無量でした。楽斎さんは春日大社御土器師で、春日大社に献上しはったふたものは、外側はシンプルな土色やのにふたを開けると見事な花の絵!
江戸時代に亡くなって以来途絶えていた奥村木白の轆轤師縫造の手業は、一つ一つの筆跡と色がずしんと感動もんで、その場を離れたのにもう一度みたくなっては見ていました。楽斎さんも本当にこのお仕事がお好きのようで、またものすごい勉強家。おもろいこともいわはりまして、でも作陶に関しては真剣勝負でいろんな意味で魅力のある方でした。楽斎さんの窯名 香柏窯の字は富岡鉄斎の書。不老泉のお蔵にあり、またキャップにも記されている迪恵吉(迪(みち)に恵(したが)へば吉。) の書と同じ人や。これもご縁かもしれません。



その場に行ってその場の空気や歴史文化に触れて、作った人と話をしてそして選ぶという作業はお酒も器もとても大事なことなんやなあ。

北国先生 19回もの旅のお世話をありがとうございました。下見を毎回してくださるということ、そして下見のときに買ってきてくれはった器を教室で実際に使わせてもらって、そして今回の旅。こんなことがほんまにありがたいです。来年は20周年記念 高取 小鹿田 小石原と九州の旅です。楽しみ楽しみこれはどなたも参加できます。