酒屋日記 

小川酒店@滋賀浜大津、京阪電車沿いの酒屋のつぶやき

大槻ゆり 個展

京都アートスペース虹でゆりさんの個展がありました。
ゆりさんは難病を抱えてはるにもかかわらず、ご家族の暖かな愛情と持って生まれた色彩感覚で、人々の心に響く絵を描き続けている女性です。小川酒店にもゆりさんの描かれたはがきを販売しております。以下はその案内文です。

今回の個展では調和を教えてくれる自然の優しさを
自分というフィルターを通して作品にしてみました。
現在は京都市に住んでいますが、去年の夏までは滋賀県湖南市に育ちました。大好きなびわ湖がすぐ近くにあって、子供の頃湖岸で散歩やスケッチをしたものです。その風景が意識するともなく、水をテーマにした作品に影響を与えているような気がします。湖面に映る緑や光が虹色に優しく光る・・この美しい光景がずっと続いてほしいと願っています。
夢は生きる気力になり、夢をもっているだけで毎日が嬉しいものになります。 皆様にご協力頂いたお陰で、いつまでも夢を持ち続けられる事が出来ました。応援してくださる皆様、またこれから絵を見にきてくださる方々に心より感謝いたします。
作品を一つ描き完成させるごとによかった、嬉しい、という気持ちになります。
その作品と共に自分も成長できればと思っています。

                                         大槻ゆり


ゆりさんの個展は私は2回目。さらにさらに透き通るような色、そしてやわらかい線。どの絵も見ているだけで癒されました。絵を見ている間、画家の方もお見えになってゆりさんと話をされていたのですが、その会話を聞いていて、きちんとした技術や技法をお持ちの上に、さらにゆりさんご自身の凛とした哲学が感じられました。

先日染の先生と、芸術やものつくりというのは必死さがないと、こっちには響かない。いくら小手先が器用でもそれはほんまもんとはいえない・・というような話をしていたところでした。

ゆりさんはご家族もご病気でご自分も視界が狭く、生きていくということが人より大変なのですが、それでもその苦労を乗り越えて、どころかその懸命さが絵の奥のほうから滲み出てきているから、こんなにも心に響くのやろなあと思いました。それとゆりさんはいつもありがとうありがとうという感謝の気持ちを持ってはりまして、それが独特の絵の柔らかさ優しさになっているんやろうなあとも思いました。

これからも体に気をつけて、ますますすばらしい絵を描いてくださいね。それをずっとずっと見続けていくのが私の楽しみになりそうです。