酒屋日記 

小川酒店@滋賀浜大津、京阪電車沿いの酒屋のつぶやき

参年熟成

少し前は不老泉 参年熟成はものすごくおいしいけれど誰彼なしにはお薦めできないくらいコアなお酒やった。ところが昨今、若い女性もこのお酒を好まはるようになり、お客さんの幅がずいぶん広がってきたと実感していましたんや。で、お酒は変わらないのに飲み手が変わってきたんやと思っていました。

ところがどっこい、ある場面で偉大なる両姉御の会話。「この参年熟成、本来の味ちゃう!」そして、つい最近BYが変わり、その参年熟成こそが本来の味なんやそうです。「これやこれや、これこそが参年熟成やっ!」なので、小川酒店に並んでいる、一升瓶は以前の参年熟成。そして4号瓶はBYが変わった本来の参年熟成ということになります。原料米は年度違いながらも同じやし、蔵付酵母やし、きっとほとんどの人には感じられへん違いなんやと思いますが、蔵に行って二つを並べて利かせてもろて私もやっとほうっと納得しました。

ちなみに不老泉 雄町も近々BYが変わるそうです。参年熟成ほどの違いはありませんが、飲み比べると若干若いそうです。

朝市での生原酒もあと1年位したら、どんな燗もうけ入れる懐の深さを持つお酒に熟成していくのでしょう。ただしここはゼロ度以下で管理なので、その進行もゆっくりじっくり・・・(そこまでせんでもええんと違うやろかと私は思っているのですがこれが上原酒造なんでしょう)

しっかり発酵させてちゃんと醸されたお酒は時間とともに絶対美味しくなるんやろうな。

滋賀の他のお蔵でも萩乃露 氷温長期熟成純米大吟醸 悠遠 は5年熟成やし、琵琶湖ホテルで見つけた道灌2001年ビンテージもすてきなお酒やし、神開の5年もん本醸造もお客さんをうならせたし(このお米500万石は寝かせるほどによくなるお米やと聞きました)、竹生嶋の忘憂も10年たってなんともいえない味わい・・・・

七本鑓はあんまり寝かせたことはないようですが、辻一さんが7号と9号とエイテイをお肉屋さんで(その肉屋さんが閉店されたので結局うちの冷蔵庫に)寝かす試みをしてはります。ここのお酒はねかせるべきなんとちがうやろか・・・と。

ほんまにお酒は深いです。

ちなみにパンチさんのところに今、多分5BYの特別純米山廃仕込原酒赤ラベルがあります。一口いただいたのですが、ふふふふふ皆で笑いました。めっちゃめっちゃおいしいです!後3BYの山廃仕込原酒 本醸造も生原酒 13BYといった不老泉レアもんも入荷しているとのうわさ。これは行かねば!!!