酒屋日記 

小川酒店@滋賀浜大津、京阪電車沿いの酒屋のつぶやき

絵封筒をおくろう

昨日の絵本編集者 松田素子さんの最新作はきたむらさとし・松田素子著 絵封筒を書こう。小さな封筒に自在に筆を走らせ、アイディアを絞った愉快な絵封筒、300通。

これがまた楽しい面白い!読んでいる本人にどんどん創作意欲がわいてきてうきうきわくわくしてくる本。お笑いあり・・マジックあり・・・サプライズの連続!特に切手を使った作品には感嘆の声をあげてしまいました。いつもはすんません、ふつ~やんと見向きもしなかった10円切手が緑の草むらの中でまるでチョウチョが飛んでいるようにリズミカルに貼られているその姿はお見事今まで無碍にしてかんにんなと誤りたくもなりました。

もともとはイギリスのデビットマッキーが半世紀前に始めたのがこの絵封筒。それが徐々に広がって行き、「efuto」と題した本まで出版されました。そしてイギリスでデビューしはったというきたむらさとしさんは実は松田素子さんのご主人(・・・その絵がまた素敵!)なのですが、今ではデビットマッキーと大親友やとか。さとし&デビッドがお互いにキャッチボールしながら物語り絵封筒をやり取りしていて、いつかこれも絵本になるそうです。

プロもアマもこどもからお年寄りまでが、相手を喜ばせたい思いと自分自身が楽しもうという気持ちで生み出した数々の絵封筒。ふとラッピングの井上由希子さんのワークショップにいったときも同じことを言うてはったなあと。考えてみれば、今私が下手な俳画や大津絵やクリスマツツリーを熨斗に描いているのもやっぱり同じ。私自身も楽しみながら、受け取る人の笑顔を創造しながら描いて包んでほんで送らしてもろてるんやな。

けどうちはあくまでお酒屋さん。過剰になり過ぎんよう・・・それでも前よりもちょっとでも、下手でもええし味のある、人の心に届く絵が描けるようになりますように精進いたしたく思いまする。