久しぶりの今回の不老泉訪問ではいろいろな発見がありました。
私は山廃のお酒は新酒では硬うて飲み頃ではない!と思い込んでいたんです。ところが・・・姉御から新酒木桶の山廃飲んでおいでや~と言われていたので利いてみますと・・・
およよ。もうバランスも整って美味しいやん!私は1年前の木桶かいなと思いました。
が績さんいわく、山廃のお酒はよく6月ごろに反抗期を起こすらしいのです。この反抗期は夏を越したころに必ず立ち直るそうなのですが、見守って売り時を考えないと大変なことになります。
もう一本は特別純米・・これはやはり姉御がお蔵に行ったとき、おやっさんが嬉々とした様子でこれ飲んでみいと差し出してくれはったお酒。これは速醸ですが、笑うくらいに美味しいです!
この2本はまるでテレパシーでもあるのかいなと思うくらいの姉御の勘で、ちょうど搾れたまさにグッドタイミングのころに、お酒を買いにいかはったそうな。これは不思議というよりも、もう天性のものなのかもしれません。
それから渡船はもろ味の状態でした。ものすごええ香りや。もろ味の面は今ひとつで、アミノ酸の割りに酸が出なかったらしいのですが、そやのにそやのに績さんからは、もう満ち溢れんばかりの自信を感じました。これは今まで必死で動いて考えて苦心して積み上げてきた確固たる不老泉への誇りであり自信なんやろうな。
勉強になったんは、よく渡船なんぞは溶けやすいからしめるしめると言われますが、あんまりしめると今度は時を経てまろやかに熟成しない味質になるそうです。その微妙な按配がプロの技なんやろうなあ・・・