酒屋日記 

小川酒店@滋賀浜大津、京阪電車沿いの酒屋のつぶやき

美は乱調にあり

毎朝 お花を見るのが楽しみ。

今日は露草が今までで一番たくさん咲いていました。今が露草真っ盛り・・・

ところがところが、朝顔はなかなか難しい。

せっかく何ともいえない薄い上品な赤紫やのに、開ききれずに苦しそうやったり、葉っぱに邪魔されてやっぱりもがいてたり、そうかと思うと大輪すぎて無残に割れてしまっていたり・・・完璧に美しく咲くということが朝顔はほんまに難しいんや。毎朝苦しそうな朝顔を見るにつけ、複雑な気持ち・・・・。

今、日経新聞にて丸山健二という人が連載している花の真髄人の核心というコーナーが面白い。丸山さんは作家と作庭をされているんやけど、「花を愛するものに悪人はいないという言い回しは、花愛好者自身による自己弁護の最後の拠り所なのかもしれない。私自身も含めてきれい事に飾られた人間でないことは言わずもがなである。花の美しさでもっておのれの内なる醜さを隠そうとしているのかもしれない。」

批判的で、癒しという言葉と反対側にある丸山さんの文章。
でもなんかなんか頷く自分がいます。

そういうとある蔵元さんとけっこう深い話をしていまして・・・
きれい事だけではあるはずがありませんわあ・・・・と呟かはった一言。

美は乱調にあり・・・・毒という言葉の持つ魅惑的な心地よさも
また人生のそしてお酒の醍醐味かも。