酒屋日記 

小川酒店@滋賀浜大津、京阪電車沿いの酒屋のつぶやき

青連院 青不動明王 御開帳

激しく燃え盛る焔(ほのお)を背にした青不動明王が濃茶褐色の画絹に描かれた
青連院にあります「絹本着色 青不動明王童子像」。

秘仏やったんやけど千年ぶりに公開されるということで、貴重な画を拝見して参りました。

日本三大不動は高野山の赤不動。そして黄不動はなんとほん近くの三井寺
その中にあって、青色は方位に配されれば、中央。
最上位となり不動明王の中の不動明王という地位を占めるそうです。

私の好きな言葉 曼荼羅。これは仏様の宇宙観を現したもので、真ん中にやはるのが大日如来さん。そして大日如来の周りにたくさんのお釈迦様がやはります。ところが、大日如来は崇高すぎて畏れ多いので、化身である不動明王を拝むことで、自らが不動明王と一体になり、宇宙の中で本当に自分がちっぽけな存在であることに気づき、同時に大きな大日如来様・・・宇宙の力に生かされていることに感謝するのです。

うちのお客さんでも 近所の不動明王はお不動さんといって皆に親しまれ
毎日拝みにいかはるおばあちゃんがやはります。

この画に目を凝らせば「火の鳥迦楼羅・かるら)」を見つけることができ、(が私にはわからへんだんです)これは三毒(貧欲・瞋恚・愚痴)を喰らい尽くす鳥であり、貪りの心・・である煩悩を焼き尽くすのが不動明王。自分だけ良ければという心を捨て、得たものを積極的に社会に還元してはじめて、成就がなされていくのやそです。

仏像を作る時は、一刀一礼(ひとつ削るごとに礼拝して心を込める)で彫らはるように、青蓮院の青不動明王もまた、絵師がまさに命がけで祈りながら描かはったと。しかも芸術的にも技法的にも類を見ない最高の優れた絵やそうです。それが沢山の偉いお坊さんの手でご祈祷され引き継がれて来たという重みもまた

青連院の前にある 楠木にも心を奪われました。ずっとずっと佇んで居たくなるようなあったかいそして懐の深い木でした。ええ日曜日でしたわ~。ええ話も聞かせてもろたし、後の師走一所懸命がんばりまひょ。