酒屋日記 

小川酒店@滋賀浜大津、京阪電車沿いの酒屋のつぶやき

七本鑓 富田酒造訪問記

さてお次はもろみ姉さんのたっての願い最北のお蔵 富田酒造さんへ~
トンネルを抜けると ほんまに雪国でした、

富田さんも もろみ姉さんが江戸からという事で、とても丁寧な蔵見学をしてくれはりました
狭いながらも動線とか水まわりとかいろいろ工夫され とても綺麗なお蔵。こんな木槽に数字が書かれているのも初めて見ました。圧巻!

渡船のタンクは寄せ書きタンクになっていて、燦坐さんや坐空さんや漫画家の高瀬先生 もろみ姉さんのホン近くの鳥新さん、色々楽しい寄せ書きが私らも勿論書いてきました。

タンクに貼ってある経過表がおもしろかったんや。ほとんどのお蔵は数字だけが書かれているのに 掛け上げ(温度を上げるときに おん品温を上げるために熱いお米を入れること)の横に エイテイやし・・と書かれてあったり 酒母のところでは最後やしがんばろ~の意味を込めて ラスト酒母とあったり・・・・時にはまちがいやて・・・

腰 水抜き 光・・・・こんなことばもありまして。人間にたとえて 足だけ冷やしてやったら 心地よい状態になるやろかと 下のほうだけホースを巻いたり 腰というのはもっと上のほうまで・・・水抜きというのは 中にはタンク自体が2重構造になっていてそこに水を入れることで全体の品温を下げる・・そしてええ状態になったらその水を抜く・・そのこと。
光はライトアップみたいに暖かな電球がともされていて これも添え仕込みの分を少しでも暖めるためのものでした。暖めるためではありますが、暗闇の中でこの灯りをみるとほっと心安らぐのやとか・・・
等等色んな特殊用語がその経過表にこちょこちょ書かれていて、それをみているとお酒に対する愛がいっぱい感じられて、ちょっと感動しながら笑いながらみせてもらいました

前からとみい(富田泰伸さん)は言うてはったんや。イケメンなので滋賀のお蔵を紹介されるときに必ずアップで載るとみいのお顔。これがゆえに いかにも遊んでいるような・・・・まじめにお酒を作っていないようなイメージをもたれるのがマジで辛いんですわ~と。 確かにこの経過表とかを見ていますといかに必死で体をはってとみいが頑張っているかがようわかりました。お蔵の階段はついつい急勾配の上に幅が狭い!ので、ある明け方お米を運んでこの階段を駆け上がる時に階段からずるっと落ちでしまわはったんや。自分はどうなってもお米だけは落とすもんか・・・とお米を守った話もちょっとうるうるここもまるで不老泉のように種類が増える一方なんやけど、いったん生まれた大事な子・・・なんか無くす事がようできひんのですわ~と。どの種類もびっくりするくらいの小仕込み。こら手間隙かかり過ぎや。


さてその後はコタツの部屋で利酒。続・・・