酒屋日記 

小川酒店@滋賀浜大津、京阪電車沿いの酒屋のつぶやき

アトリエ北国先生

草木染めの師匠北国史朗先生の作品
圧巻!絹に比べて難易度の高い麻をここまで染められるのは先生やからこそ。
やまもも・杉・茜・藍・夾竹桃・えんじゅ・コチニール・・・さまざまな色がこめられているのです。

上がサボテンに付く虫 コチニール。下は樫と蓬えんじゅ

またこの色もすばらしい!着物の先生がこれで着物に仕立てはることになりそう。
8メートルに及ぶ大作で五倍子と茶とコチニール


まだまだわからへんことばっかりやけど、上をなぞっているだけの奥行きのない色と違って
奥底から光を放つような深みのあるほんまもんの色・・・・がちゃんと見極められてそして染められるようになれたらええなあ。

史朗先生はよう言わはります。一流の色を眼にしっかり焼き付けておくとそれは蓄積されて
ものの見方に深みを鋭さを与えてくれ、この記憶から想像力がうまれて、それは 色だけやなくて 器や音楽や映画やそしてお酒など、さまざまな文化の真髄ともつながっていくと。そやからほんまもんを見極める眼や舌を絶えず鍛えていくことが大事やと言わはります。

何度もやめようと思いながら22年も続いている染。思えば 前は作品展をしてもお客さんがほとんどお見えにならず、お茶ばっかりしてたなあ。体験もひまなので身内でやってたなあ~。それがいまや大賑わい!体験も大忙し!これは先生ご夫婦の人徳と染め織りに対する 妥協を許さない厳しい真摯な姿勢が、生徒さんのお客さんの心をじわじわとつかんでいったんやと思います。なんか不老泉のお酒造りみたいにもおもえます。

先生ご夫婦はおもろいご夫婦ですが、信頼関係はすばらしい・・・・史朗先生は和子先生の織りを見て嫉妬するくらいに美しいと言わはるし、和子先生は作品展の間何着かのスーツを着はるのですが、史朗先生の作ったジャケットが不思議に動きやすく一番体に馴染んで
着るほどに腕の良さがわかると・・・・ええご夫婦や・・・3日間ほんまにええ勉強させてもらいました。続けてて良かったと思いました。

来年は、寝てても染まるけど、ええ色に染めるには技術感性が必要なシルクをもっとちゃんと染められるようになって、そしてそして、紋寿堂さんとええ~~~~鞄をつくります!

今日も朝市のお馴染みFさんや東大阪からはるばる奥村組(居酒屋さん)がおいでくださいました。嬉しかったです。ありがとうございました。