酒屋日記 

小川酒店@滋賀浜大津、京阪電車沿いの酒屋のつぶやき

蓮如上人

毎週 お参りがあります。

ある日 法事が重なり あるご縁さんが 説法にて お酒は飲んだらあきませんと言わはったんや。

それは 困りますがな。あんな美味しいもん。お酒は人生をより豊かにしてくれるのに・・・

そしてその晩がお父ちゃんのお参りでした。

お参りが終わった後 その話をしましたら 本福寺の御縁さんが言わはりました。

「御門徒衆上洛候えば、前々住上人仰せられ候。寒天には御酒等の酣をよくさせて、路次の寒さをも忘られ候様に」と仰せられ候。又炎天の時は「酒など冷せ」と仰せられ候。 (御一代記聞書)

蓮如上人は門徒の道中の労をいやし、少しでも真剣に聞法ができるようにと、寒い季節には温かいお酒や雑煮を暑い季節には冷酒でもてなさはったそうです。

ええひとや。

また、説法の時、高座で檀家の人を見下ろしてはったのを 蓮如上人は、平座で聴衆の方と同じ目線で説法をしはったそうです。

またかの有名な蓮如上人の白骨の御文では

阿弥陀如来は、苦悩の根元である無明の闇を、アッと言う間もない一念で破り、大安心大満足、生きてよし、死んでよし、往生一定、いつ死んでも極楽往生間違いない身に救う・・と説かはりました。

つまり、自分がもう死に絶えようとするそのときに絶対の幸福になり 阿弥陀仏に頼むのではなく、ありがとうありがとうとお礼の念仏を唱えずにいられなくなるそうや。

いつ死んでもそう思える生き方がしたいもんやと思いました。

きっと おとうちゃんも こんな心持やったんちがうやろか。怒ってはることも多かったけど すまんこっちゃすまんこっちゃ ありがとありがと・・・も口癖やった。

あねごも そうでない部分も勿論あったやろうけど 爽やかに潔く 悔いなし!と旅立っていかはった気がします。



生きるっちゅうことは ほんまに深い素晴らしいありがたい・・・けど 大変なことも仰山ある・・・・ことなんやな。